インタビュー

サイトエンジン株式会社 代表取締役 毛塚智彦氏

2016.10.27

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タイに向けたマーケティングを担う

タイを中心にwebマーケティングによって日本の魅力を伝えている会社がある。現地に拠点を置き、地域に根ざしたサポート体制を構築。これまでの経緯と具体的な取り組みについてうかがった。
<2016年10月27日>

1:会社概要について教えてください

弊社の設立は、2008年です。最初は日本の会社向けに国内webマーケティングを中心にやっていました。
その際に、制作部門をオフショア(海外)でやっていこうと、タイとの縁が深くなってきたのです。創業メンバーの一人も、タイに生活の拠点を移し、そのことが、現在のインバウンドにつながってきたのかと思います。正式に2010年にバンコク支店が立ち上がりました。

そうしましたところ、翻訳などタイ向けのマーケティングの問い合わせが増えてきたのですね。主に、現地に工場を置く日本のメーカー、現地に販路を広げたいメーカーが多かったです。
それが、2012、2013年あたりからタイについてのインバウンドに関する問い合わせが急速に増え、特にこの1年ではインバウンド関連の扱いが半分までシェアが伸びてきました。

タイの現地プロモーションについての相談から始まり、その後、インドネシアやベトナムについて案件が増えてきました。
そして、昨年の2015年の夏にインドネシア事務所を立ち上げたのです。

2:インバウンドはどのようなサポートをされていますか?

最初はタイの案件から始まり、具体的には、タイ向けのFacebookの運用などがあります。
タイ人観光客が増加傾向の行政からの依頼が多いです。例えば都道府県や、観光協会、市区町村からの仕事などがあります。

他にも日本のテレビ番組、ゲーム、観光情報などのコンテンツを海外展開している複数の会社のFacebook運営を代行する業務を行っています。例えばドラマ、アニメ、スマホゲーム、観光スポット紹介など、いろいろなFacebookページのジャンルがあり、それぞれが日本コンテンツの魅力を伝えています。
それをきっかけに日本に関心を持ってもらい、日本に行ってみたいという機運を担っています。

他に、「JAPAN LIST」という自社メディアがあります。
日本の観光情報を掘り下げて、タイ向けにタイ語で配信していて、毎月30万人のユーザーアクセスがあります。そのFacebookページでは、29万いいねまでいきました。

こちらのビジネスモデルは、記事広告になっていて、東京在住のタイ人スタッフが実際に取材して、タイ人目線での良さを伝えています。彼は現地でガイドブックに携わっていた取材経験が豊富なスタッフですが、たまたま縁があって弊社の東京採用になりまた。彼が気をつけているポイントは、タイ人目線でラフに書くことだと言います。タイ人にとっては、行政の発信する日本語がそもそも硬いので、タイ人には馴染まないのでしょう。単純に翻訳するだけでは厳しいと思います。
こちらの案件は、やはりタイからの誘客に力を入れている自治体からのオファーが多いですね。

また弊社には現地オフィスがあるのもアピールポイントです。
現地の旅行会社の紹介、現地メディアの紹介、編集者の紹介、広告出稿、出張の際のコーディネートも請け負います。
その他、現地での展示会でのサポートがあり、通訳の手配、現地でのパンフレットの作成、チラシ配布の現場スタッフのアテンドがあります。

3:タイやインドネシアでのインバウンドの現状はいかがでしょうか?

インドネシアに支店を置いたものの、日本からのサポート依頼など、積極的ではないのが現状です。やはり、訪日の絶対数がまだまだ少ないからでしょう。人口からいいますと潜在的には今後もっと伸びると思いますが。
それに比べますと、タイへのニーズが相変わらず高いでしょうか。

まだまだ訪日が初めてというタイ人がいます。これからはバンコク以外の都市にいる富裕層、さらに中間層の所得が伸びているので、そのあたりも可能性があります。今後、訪日意欲がますます高まってくると思います。

私たちが一貫して説明するのは、タイをターゲットにするのでしたら、タイ語のパンフレットやwebサイトを作るべきだということです。
せっかくバンコクでの展示会に出展しても、日本に興味を持ったタイ人が、その後、webサイトで確認したときに、英語しかなかったらテンションが落ちてしまいます。
たしかに英語を読めるタイ人もいますが、やはりタイ語で読めたほうがより興味を引くことができます。

一方、タイ語の自動翻訳もありますが、こちらはまだまだ精度が低いので、やらないほうが懸命でしょう。

4:今後の抱負について教えてください

これまで以上に東南アジアの国々に注力していきたいと思っています。
ベトナム、フィリピン、マレーシア、ミャンマーが、訪日観光ではまだまだ伸びる可能性があります。
これまでタイやインドネシアでやってきたことを水平展開していきたいと考えています。例えば支社を設けるなどして、現地に根付いた取り組みです。
しかし課題としては、各国の支社を任せられる人材が簡単には見つからないことです。やはり弊社の実務に携わってもらったうえで、信頼できる人材を現地に送っていきたいのです。日本人でも外国人でも国籍は問いませんが。

Webサイト: http://www.siteengine.co.jp/

 

取材後記:
代表の毛塚氏は、常にニーズと自社の強みとのバランスをみながら、柔軟に方向性を決めてきたように思う。外国人スタッフも多く、彼らがどう成長するのか楽しみだとおっしゃっていた。

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