インタビュー

2017.05.16

東陽メンテナンス株式会社 経営企画室 室長 小川周二氏(前編)

 ”新宿役所前カプセルホテル”がインバウンドで稼働率大幅改善!

 

今年は、カプセルホテルが新たに京都に出店するなど、業界では外国人に向けた取り組みが進んでいる。外国人にカプセルホテルが人気であることも理由の一つだ。カプセルホテルのルーツは、名建築家の故・黒川紀章がデザインしたのが始まりとされ、今では日本だけではなく、海外にもそのコンセプトが広がりつつある。

トリップアドバイザーでは、すでに、2015年に「アジアでもブーム、海外のカプセルホテル9選」というタイトルで、カプセルホテルの特集を組んでいる。カプセルホテルは一時のブームから始まって、今ではカプセルホテルが一ジャンルとして確立されたような印象がある。彼らの目には、未来的なデザインが魅力的にうつったのだ。

 その中でもトップランナーとしての位置を確立しているのが、都内新宿の歌舞伎町にある「新宿区役所前カプセルホテル」だ。トリップアドバイザーでは約400もの口コミが寄せられている人気ぶりだ。更に、ここ最近、宿泊する客層が変わってきたという。インバウンドの取り組みから現状、さらには今後の取り組みについて聞いてきた。

 

なぜ、新宿区役所前カプセルホテルでは、いち早く外国人対応に踏み切ったのでしょうか?

これまでのサラリーマン相手だけの商売では、限界があると思ったからです。もともとは、遅くまで飲んで終電に乗れなかった人、残業で家に帰ることができなくなった人などがメインターゲットでした。1987年(昭和62年)に、たくさんのお客様に宿泊いただきたいという想いで、カプセルホテルとしてスタートして、当時は話題となりましたが・・・。

インバウンドに力を入れ始めたのが、2013年からですが、当時は、稼働率が6割程度でした。日によっては5割ということも。バブルの頃は勢いがあり、その頃に比べると厳しい状況でした。それが、現在では、おかげさまで全436ベッドの稼働率が約9割までになっています。

2013年当時は、今ほどインバウンドが盛り上がるとは予想もしていませんでした。しかし、新規のターゲットを獲得することが、稼働率の回復につながると考えました。未知への挑戦として、外国人のお客様の利用があがったのです。

最初に実施したことは、海外向けのOTA(オンライ・トラベル・エージェント)のエクスペディアへの掲載です。カプセルホテルのコンセプトが世界的に見てもユニークなこともあり、特集を組んでいただくなど大きく取り上げてもらったこともあります。

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外国人をターゲットとして、最初の効果はいかがでしたか?

すぐには外国人が増えたわけではなく、少しずつ伸びたという印象ですね。

エクスペディアに掲載スタートした翌年の2014年ぐらいから、手ごたえを感じるようになってきました。

現在では、宿泊者の3割から5割が外国人の方です。

最初のころは、欧米の方の利用が多かったですが、徐々に口コミが増えて、現在は、アジアと欧米が半々ぐら胃の割合です。アジアの内訳は台湾、香港、韓国の順番です。最近は、タイやマレーシアなど東南アジアからのお客様の利用も伸びています。

円安やLCCの就航などの影響もあり、日本の旅をリーズナブルに楽しむことを目的とする方も多く、これまでのアジアから旅行者と客層が変わりつつあります。

つまり、最初のころのユニークな宿への宿泊体験から、低額な実需要へと変化したのでしょう。

現在は、エクスペディアのほかアゴダやブッキングドットコムにも掲載しており、間口を広げています。

ちなみに、定価は、一泊が4,500円で、販売は、OTAなど、自社サイトを含め、ほとんどがインターネットからの予約となっています。

以前のように、終電を逃したサラリーマンが、予約なしで宿泊されるというケースは減りましたね。

 

どのような客層が多いのでしょうか?

外国人利用者の年代は、30歳前後というところでしょう。

日本人の場合はもう少し年代が若く、20代がメインでその次に30代の利用が多いです。そのうち7割が女性です。コンサートやイベントなど、目的が明確な人は、宿泊代を安く済ませたいという考えなのでしょう。

外国人に限らず … (後編へ続く)

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