
11月21日、プラットフォーム・スクェアで水野聡先生にお会いした。12月15日土曜日に開催予定の「能楽入門講座と粋なまち神楽坂探訪」で講師をお願いしており、その詳細を打ち合わせるためである。矢来能楽堂からのご推薦で講師をお願いしたもので、「五輪の書」「風姿花伝」「葉隠れ」などの古典名著を現代語訳にして、執筆、発刊しているという。元来、私は古文や漢文が苦手な上に、なかでも「能楽」という、難しい分野をわかりやすく解説する様々な活動しているというので、大きな期待をしていたものである。

水野先生に、お会いした印象は、古典翻訳家という、学者的な側面だけでなく、日本文化の良さを現代に伝えたいという、幅広い活動家という実務的にも優れた手腕を感じさせる方であった。
矢来能楽堂における講座の内容としては、最初に能楽講座として、
1 能の歴史 「世阿弥とは?」
2 矢来能楽堂案内「能舞台の秘密」
3 能の演技と鑑賞のポイント
をお話くださることになった。
また、後半は、能楽堂バックステージツアーとして、以下の予定が組まれることになった。
1 鏡の間・掲幕・橋かかり
2 囃子方培じ室
3 切り戸より覗く本舞台

水野氏は、能を単独で学ぶだけでは十分でないという。中世に作られた日本庭園、武士道、俳諧、禅、茶道等芸術や文化、精神風土は、相互に関連していて、一体的なものである。全体をとらえて初めて理解できるという。
確かに、文化理解には、そうした側面がある。オーストリアのウィーンを旅したとき、マリアテレサの居城を訪問した。室内装飾や庭園、モーツアルトの音楽やオペラ、ベラスケスなどの肖像画、ボヘミアングラスやワインなど、様々な文化が社交界やパーティなど、ハブスブルグ家の世界戦略と密接不可分な関係にあったことが良くわかった。
それと同じで、戦国時代の武士などの考え方や暮らしのなかから、諸文化が形成されたのである。

この話、日本文化の理解にあまりにも重要ではないだろうか。そう思って、私は、来年、2月23日~27日の5日間、日本文化体験交流塾が主催する通訳案内士の初級研修の一こまとして、「日本文化の基礎理解」として、「武士道、茶道、禅、誹諧など」の講義をお願いした。これは、新人研修の一こまではあるが、中級以上の方にも是非聞いていただきたいテーマだと思った。
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.portal-japan.co.jp/cgi/mt4/mt-tb.cgi/6550
能文社 水野です。
先日は神楽坂探訪会、矢来能楽堂見学会では大変お世話になりました。受講生の皆様には、普段一般の方は入れない能楽堂の舞台裏、鏡の間、切戸口からの本舞台観覧など、能役者の目線でお楽しみいただけたのでは、と思っています。
講座は時間が短かったので、早口になってしまい、初めての方には少々わかりにくかったのでは…と反省しています。
事務局の皆様も大変お疲れ様でした。
さて、ブログでは当社概要をとてもご丁寧にご紹介くだり、感謝、感激です。
米原さんがお書きになっているように、日本の文化、たとえば江戸文化は、すべて前時代の中世の文化が基本となって発展形成されたもので、さらに中世の文化は、その通奏低音として禅宗の教義・概念抜きには語れないもの。全部、根っこのところでつながっているのですね。
さらにたどれば、平安、上古のものは朝鮮半島や大陸文化(中国~シルクロード)と切っても切れない関係が…。
このように追求しはじめるとキリがないのですが、純粋に「日本的」といえる文化は、ほとんど中世に成立したものです。
海外に日本を紹介する、重要な使命をもった、通訳案内士の方々とともに、機会があればぜひ「中世文化」をくわしく探求し、新たな「日本」を再発見していきたいと願っています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
投稿者
水野聡 : 2008.12.21 日 20:15
水野様。
日本文化体験交流塾の菊地でございます。
ご投稿頂きましてありがとうございます。
その節は大変お世話になりました。私共に対するお気遣いのお言葉まで賜りまして、御配慮に心から御礼申し上げます。
限られた時間の中で、能の世界をわかりやすく解説して頂き、普段見ることの出来ない貴重なところまで御案内して下さいまして、ご参加の皆様、感銘を受けていらっしゃいました。水野様に能楽の扉を開けて頂き、色々な角度や目線から能の世界を知ることが出来まして、大変有意義でございました。
ありがとうございました。
さらには、日本文化に精通していらっしゃる水野先生が、全て根っこのところでつながっているというご見解、大変興味深く思います。
文化は精神のあらわれ・・・というところに人としての根源を感じます。これからも色々なお話を伺えましたら幸いでございます。
来年度の「通訳案内士新人研修」にてご講義頂きますお話も奥深いものと、今から楽しみにさせて頂いております。よろしくお願い致します。
水野様との御縁に感謝申し上げ、
ますますのご活躍を心からお祈りしています。
今後ともよろしくお願い致します。
投稿者 く : 2008.12.22 月 17:49
コメントしてください
※コメントを画面に反映させるには画面の更新をしてください。
トップページに戻る:インバウンドビジネスプラットフォーム「やまとごころ.jp」
プロフィール
米原亮三(よねはらりょうぞ う)
NPO日本文化体験交流塾
理事長
東京大学経済学部卒業後、都庁へ勤務。知事室で鈴木都知事の秘書を務める。
自治体国際化協会ニューヨーク事務所次長として、米国の地方自治・NPOの状況を調査、30余州を訪問。帰国後、国際化施策担当課長として国際交流・協力団体との連携を推進。
東京ビッグサイト総務部長、産業労働局参事(観光まちづくり担当)として、観光・コンベンション行政、観光人材育成を推進。
2008年3月に都庁を早期に退職したが、都庁に対しては様々な機会を与えてくれたことに感謝。
8月、NPOの設立により、理事長に就任。
日本国際観光学会
プロフィール詳細はこちら
2010年8月
| 日 |
月 |
火 |
水 |
木 |
金 |
土 |
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
20
|
21
|
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
27
|
28
|
|
29
|
30
|
31
|
|
|
|
|