公害の街からエコの街へ 川崎市スタディツアー:米原亮三 - 実況中継 日本文化体験交流塾成長日記

日本文化体験交流塾

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3月19日(金)、日本文化体験交流塾では川崎市スタディツアーを実施した。写真のような紙のリサイクル工場など、産業観光施設を集中的に訪問するもので、通訳案内士団体としては、はじめての試みであると思うが、大変魅力的なツアーであった。
 川崎市の人口は141万人で、東京、横浜、大阪、名古屋、札幌などに次ぐ9番目の都市である。川崎は、横浜と品川の中間に位置していて、交通至便であり、元工場のまとまった土地が多いだけに、住宅・商業などの再開発がおこわなれ、人口が増加している。現在、人口数が肉薄している神戸、京都、福岡を抜いて、日本で6番目の大都市となる日も近い。登戸、新百合丘などの美しい住宅街と活力ある産業の二つの顔があり、羽田空港や横浜港を利用する外国人に、日本の特徴を短時間で紹介できる代表的な都市といえる。

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上の写真は、川崎駅前のショッピングセンターであるが、日本で第3位の売上を誇る。ここは、かつて、東芝の工場があった地域であるが、ハイセンスでかつ利用しやすい街として生まれ変わった。今回は、日中異文化コミュニケートのコンサルタントで中国語の通訳案内士、山田貴子さんが全体を企画し、ガイドしてくださった。
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1960年代~1970年代、日本は世界の工場としての地位を固めつつあった。そのなかで、川崎市には、鉄鋼や造船、機械等の重工業、石油コンビナートが集中して、まさに日本の工業の中核的な位置を占めていた。それだけに、工場から排出される煙が街を覆い、大気と水質の汚染は、多くの公害病患者を生んだ。市民の命と健康を引き換えに、経済的な繁栄を得たと言える。
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その後、川崎市は、行政、企業、市民の一体となった取り組みにより、公害の街からエコな街へ歴史的な転換を行う。二酸化硫黄の平均値も0.08ppmから、0.01ppm以下へと大幅に改善され、きれいな水と空気が魅力の街に生まれ変わった。
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 この日訪問した東京電力川崎工場は、日経新聞が選んだ2008年エコ番付で東の大関と高く評価された。火力発電所だから、熱い炎を予想していたが、行くとびっくりした。すぐ近くによっても、熱くない。熱効率を高めるため、1,500度もの高温のガスタービンを解散させ、その回転力で発電しているが、余熱も電気エネルギーへと、最大限に活用しているので、外への熱の発散が少ないのだ。1次資源を電気に変える効率性の指標である熱効率は、59%と世界一高い。
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昼食は、川崎港のシンボルタワー・マリエンの9階のレストランで食事をした。10階の展望室から360度の展望が得られ、川崎港・羽田空港、はもとより、東京、横浜、房総半島、三浦半島が良く見えた。マリエンの下には、ビーチバレー場や芝生の公園がある。
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この日、午前中に訪問した環境局浮島処理センターは、ごみの焼却施設。粗大ごみを含む廃棄物の再資源化は、手作業で行われていた。
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工場から排出される煙は、脱窒素や脱硫黄の処置がとられる。各工場のこうした設備が環境を改善した。
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最後に訪問したのは、ゼロエミッション工業団地内の三栄レギュレーター工業㈱。各種の古紙、例えば、駅の切符、カップ麺の容器、バインダー付きの書類ファィルなどからトイレットペーパーを製作している。材料を溶かし、金属などの不用品を取り除く。当ブログの最初の写真は、最初に作られるマザーペーパーで、1巻き約3トン位ある。これを小分けして、2万個のトイレットペーパーに加工する。
 紙は、芯に巻きつけられて、裁断され、最後はビニールの包装用紙に詰め込まれる。流れ作業のプロセスが実に面白い。最終製品は、大手企業のブランド名がつくのものも多い。
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  最後に、いただいてきたトイレットペーパーの切れ端を庭のツツジの上に置いてみた。UFOのようで楽しかった。


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コメント

こんにちは!
企画&ガイドを担当させていただいた山田です。
今回のツアーは、実は、別名「人工の島めぐりの旅」。これ以上ないお天気の中、川崎のきれいな空気を実感しながら、コンビナートが立ちならぶ臨海部埋立地の島々をめぐる旅でもありました。
ご参加くださったお客様、お疲れさまでした。そして、どうもありがとうございました。次回は、新しい切り口をプラスして、よりバージョンアップした川崎ツアーをお届けします。どうぞお楽しみに!

投稿者 T.Yamada : 2010.03.22 月 23:52

コメント

一般的な(ありふれた)観光地紹介だけでなく、今回のような産業・環境面にも目を向けた取り組みは、外国のお客様も関心をもつと思いますよ。

投稿者 ねこのめくるくる : 2010.03.30 火 15:30

コメント

ねこのめくるくる さま、
コメント、どうもありがとうございます!
私は、日本の産業の現場は(伝統文化と同じように)、日本や日本人の特徴やエッセンスが凝縮されている魅力的な場所だと思っています。
これからも取り組みを続けていきたいと思います。山田

投稿者 T.Yamada : 2010.04.07 水 20:08

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プロフィール

NPO日本文化体験交流塾 理事長 米原亮三

米原亮三(よねはらりょうぞ う)

NPO日本文化体験交流塾
理事長

東京大学経済学部卒業後、都庁へ勤務。知事室で鈴木都知事の秘書を務める。

自治体国際化協会ニューヨーク事務所次長として、米国の地方自治・NPOの状況を調査、30余州を訪問。帰国後、国際化施策担当課長として国際交流・協力団体との連携を推進。
東京ビッグサイト総務部長、産業労働局参事(観光まちづくり担当)として、観光・コンベンション行政、観光人材育成を推進。
2008年3月に都庁を早期に退職したが、都庁に対しては様々な機会を与えてくれたことに感謝。
8月、NPOの設立により、理事長に就任。

日本国際観光学会

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