インバウンドコラム

【コロナ:世界の動きまとめ】日本、入国拒否対象を100カ国に拡大。中国、オーストラリアへ反発

2020.05.15

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世界では、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のための国境閉鎖の措置を緩和する動きがある中、日本政府は15日より新たに入国拒否対象の国を追加した。打撃を受けているカジノ業界最大手であるラスベガス・サンズは日本への進出断念を発表した。新型コロナウイルスの影響に揺れる世界の動きをまとめた。

 

メキシコなど13カ国を入国拒否対象に追加

日本政府は、新型コロナウイルス感染防止のために、新たにメキシコなど13カ国から日本への入国を原則拒否することを決めた。16日午前0時より、これらの国に過去14日間以内に滞在歴のある外国人が対象となる。

新たに入国拒否の対象に加わるのは、アジアのモルディブ、中南米のウルグアイ、コロンビア、バハマ、ホンジュラス、メキシコ、欧州のアゼルバイジャン、カザフスタン、アフリカのカボベルデ、ガボン、ギニアビサウ、サントメ・プリンシペ、赤道ギニア。

これまで中国や米国、イギリスなど87カ国・地域が対象だったが、今回13カ国が加わったことで、日本は100カ国・地域を入国拒否の対象とすることになる。


厳しいカジノ業界、最大手サンズは日本を断念

米国のカジノ運営会社ラスベガス・サンズは12日、日本での統合型リゾート施設(IR)事業への進出を断念することを発表した。日本でのIRの主な候補地は、神奈川(横浜)、東京、愛知(名古屋、常滑)、大阪、和歌山、長崎だが、この中から2021年後半~2022年頃に最大3箇所が、正式なIR候補地として認定される予定となっている。

米国、マカオやシンガポールで、カジノ運営をするサンズは業界最大手となっており、昨年、大阪から撤退、横浜に照準を合わせていた。しかし、新型コロナウイルスの影響で、経営環境が悪化しており他の地域に経営資源を集中させるという。

世界のカジノ市場を見ると、コロナ禍からの回復が早かったマカオでは3月20日から営業を再開させているが、4月のマカオでの総カジノ売上は対前年比で96.8%減という状態になっている。

 

独立した調査必要とするオーストラリアへ、中国が反発

オーストラリアのモリソン首相は4月23日の記者会見で、新型コロナウイルスの発生源や感染拡大の経緯について「何が起きたのか、独立した調査が必要」との見解を示した。オーストラリア政府はこのことが今月半ばに行われるWHOの総会で議題になるとの立場を示しており、中国側はウイルス拡散を巡る「中国責任論」の拡大を警戒している。

両国間の緊張が高まる中、中国はオーストラリアから輸入した牛肉の検疫で違反が見つかったとして、オーストラリアの企業4社からの肉製品の輸入を停止するという措置をとった。さらに中国がオーストラリア産の大麦の輸入に高関税を課すという可能性も浮上している。オーストラリアで生産された大麦は半分ほどが中国に輸入されており、中国による報復措置が実行されればオーストラリアの大麦農家にとって大打撃となる。

在オーストラリア中国大使は、豪経済紙『オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(Australian Financial Review)』のインタビューに応じ、新型コロナウイルスの調査を要求することは「危険」であり、中国人観光客によるオーストラリアへの旅行ボイコットにつながりかねないと警告した。

2018年にオーストラリアを訪れた中国は143万人で、それまで訪問客数トップだったニュージーランドに取って代わった。現在オーストラリアの国境は閉鎖されており、海外からの観光客がオーストラリアを訪問することはできない。そのため、この機会に中国人観光客への依存を見直し、より多様な市場を模索するべきとの意見も出ている。

 

飛行機の中でのトイレ利用にも、許可が必要に

新型コロナの感染拡大防止策として、航空会社では、空港に到着した際の体温チェックやオンラインでのチェックイン、乗務員や乗客にマスクの着用を求めるなどの対策を実施しており、エミレーツ航空では一部路線において、搭乗前に採血による新型コロナ検査を行なっている。

また、BBCの報道によると、イギリスのLCCライアンエアーは、機内でトイレに並ぶことを禁止し、利用する際は乗務員にリクエストし、許可を取る必要があるという。

 

やまとごころでは、重点20市場における入国規制の状況を一覧にまとめています。
詳細はダウンロードしてご覧ください。

各国・地域の入国規制まとめ


※最新版も更新されました。
5/31 更新【新型コロナ:各国入国規制まとめ 】

 

 

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