インバウンドコラム

【コロナ:世界の動きまとめ】Go To トラベル延べ420万人が利用、東京追加は9月に判断。香港、規制措置の一部を緩和、タイは5度目の非常事態延長

2020.08.26

外島 美紀子

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Go To トラベル:「それなりに効果」、約半数の事業者が登録済み

新型コロナウイルスで打撃を受けた観光業界を支援するために実施している「Go To トラベル」について、25日赤羽一嘉国土交通相は、7月27日~8月20日で少なくとも延べ420万人が利用したと明らかにした。この数値は参加事業者からの報告をまとめた速報値で、9月に改めて公表するという。

キャンペーンに参画するには、参加事業者登録をする必要があるが、24日時点で全国の宿泊事業者の約半数に当たる1万719事業者が登録を済ませており、そのうち約6割が年間取扱額は1億未満の小規模事業者だという。赤羽大臣は、これらの状況を鑑み「それなりに効果があった」とコメントした。

 

東京追加は来月の状況で判断

西村経済財政・再生相は26日、衆院内閣委員会において、「Go To トラベル」から除外している東京を追加する時期について発言。「東京発着を追加する時期や基準については、9月に分科会を開き、専門家の意見を聞きながら判断する」とした。

 

地域共通クーポンのスタート時期も未定

また、「Go To トラベル」の一環として、旅先で使える地域共通クーポンについての説明会が現在、全国各地で行われている。9月1日以降となっている具体的な開始日については、まだ運用やシステムの構築などの準備が整っておらず、スタート日は決まっていないことの説明があった。

地域共通クーポンは、旅行代金の15%相当をクーポンとして旅行者に付与。旅行先の土産物店や飲食店、観光施設、アクティビティ、交通機関などで利用できるようになる。地域共通クーポンでの支払いができる利用先となるには、Go To トラベル事務局のサイトに登録する必要があるが、まだそのサイトの準備も完了しておらず、登録の受付も開始していない。登録の開始時期も未定となっており、準備が整い次第、広報するという。

9月1日からの開始の見込みは難しく、早くて9月中旬のシルバーウィークの連休に合わせての開始なるのではとの予測する声もあがっている。

 

台湾:1万人がアリーナでコンサートを楽しむ

新型コロナウイルスの封じ込めに成功している台湾では、4月13日以降、市中での感染者が出ていない状態が続いている。確認されている新規感染者は、国外から台湾へ入境の際の検査で判明しており、1日あたり0名~5名とコントロールできている状況が続いている。そんな台湾では8日、9日の2日間、両日共に約1万人が集まるコンサートが台北アリーナで開かれた様子を、アメリカのタイム誌が報じた。

台湾では、「防疫旅行」→「安心旅行」→「国際旅行」の3段階のステップをとりながら旅行を再開させており、現在は団体旅行や個人旅行などが、全国的に行なわれている。第3段階の国際旅行も、10月1日を目処に準備が進められているが、相手国での感染が抑制されていることが条件となる。

 

タイ:半年以上続くこととなる非常事態延長

タイ政府は25日、新型コロナウイルス抑制のため発令されている非常事態宣言の期限をさらに1カ月延長し、9月末までとすることを閣議決定した。3月26日に発令されて以来、延長されるのは5度目で半年以上継続されることとなった。タイでは市中からの新規感染者は3カ月以上、0名に抑えられている。

タイでは4カ月にわたり国境が閉じられている。タイ観光・スポーツ省が24日に発表したデータによると、7月にタイを訪れた外国人旅行者はおらず、4カ月連続、外国人旅行者、観光収入ともにゼロとなった。1~7月にタイを訪れた外国観光客は669万1574人で前年同期比71%減少。また、観光客による支出は同70.4%減の3320億バーツ(約1兆1190円)となった。

長引く非常事態宣言により、観光立国であるタイの経済は大きな打撃を受けており、若者らによる抗議行動が続いている。

 

香港:レストランでの夜間の外食も緩和へ

香港政府は新型コロナウイルスの抑制のための防衛措置の一部を緩和すると発表した。25日までが期限となっている防衛措置4項目は2日間延長し27日までとし、28日からは映画館や美容サロン、一部の屋外運動場を再開。現在18時~翌朝4時59分までの営業を禁止しているレストラン店内での飲食も21時まで認めるようになる。

 

ホテルの長期滞在優待プランが続々登場

新型コロナウイルスにより観光客が激減している香港では、多くのホテルで月極めの優待宿泊プランを打ち出している。旅行予約プラットホームのKKdayは「避世悠長住宿計画」という長期宿泊優待プランのプロモーションを行なっている。

1日わずか116.7香港ドル(約1585円)で高級ホテルに宿泊が可能。14日間と30日間のセット価格が選択できる。また、クリーニング、スパ、レストランの割引や買い物優待券などを発行するホテルもある。

 

コロナ回復後にタイプの違うコロナに再感染

香港大学の研究チームは24日、新型コロナウイルス感染し回復した男性が、約4カ月半後に再び感染したことを発表した。1回目とは異なるタイプの新型コロナウイルスに感染だという。男性は4月に退院、今月にイギリスとスペインを旅行し、帰国した際のPCR検査で2度目となる感染が判明した。香港では、9月1日から新型コロナウイルス検査を希望する住民全員を対象に検査が受けられるようになる。

 

中国: 吉祥航空「無限アップグレードカード」

1万8000枚の「无限升舱卡(無限アップグレードカード)」を発売した吉祥航空の7月の乗客率は74.61%で、前年比11.41%減ではあるが、先月より32.52%増加となった。

吉祥航空では7月10日に「無限アップグレードカード」を1枚当たり888元(約1万3680円)で発売。このカードがあれば、今年12月31日まで回数無制限で座席をアップグレードすることができる。7月末までに1万8000枚が売れ、すでにに1万人以上が「無限アップグレードカード」を利用している。  

  

マカオ:中国本土住民のマカオ観光ビザ、発給再開に

国家移民局のウェブサイトで中国本土住民に対してマカオへの観光ビザ発給が再開されたことがわかった。公安機関出入境管理部門は本土とマカオ間の人々の正常な往来を段階的に回復する要求に応じて、本土住民のマカオへの観光ビザ(ツアーと個人旅行含む)発給を地域ごとに段階的に再開すると発表。

8月12日から広東省珠海市公安機関出入境管理部門は珠海市住民のマカオへの観光ビザ発給を再開、26日から広東省公安機関出入境管理部門は広東省住民のマカオへの観光ビザ発給を再開する。

本土とマカオの新型コロナウイルス流行状況が引き続き改善に向かっている前提で、全国の公安機関出入境管理部門は9月23日に本土住民のマカオへの観光ビザ発給を再開する。

 

ベトナム:コロナ第2波で旅行キャンセル相次ぐ、各社返金対応に苦戦 

ハノイ市観光局によると、7月28〜30日の間に22の旅行会社で総勢7503人が旅行予約をキャンセルしたという。

Flamingo RedtoursのCEOであるNguyen Cong Hoan氏は、観光市場は利用客を引き留めるべく、ツアー内容の変更や延期を行い、新たなキャンペーンを打ち立てるべきだと話した。

また、Dolphin Tour代表のPham Minh Quang氏は、予約済みだったツアーの95%がキャンセルまたは延期されたと語り、予約客に対してはツアーの延期や日程変更をしてもらうよう説得したが、キャンセルを求める声が多数だと続けた。

ハノイ旅行協会のPhung Quang Thang会長は、旅行会社、航空会社、旅行サービス提供者の3者が協力してこの問題を共有・解決していく必要があると話した。

 

ホーチミン マスク未着用で800人以上に罰金

今月5日以降、ホーチミン市当局は公共の場所でのマスク未着用者に対して、罰金10万ドン〜30万ドン(約500〜1500円)を科す罰則を導入し、841人から罰金を徴収したと明らかにした。

10日に開かれた会議で、ホーチミン市人民委員会のLe Thanh Liem副委員長は、罰金の目的はお金ではなく、新型コロナウイルス感染予防に対する市民の意識を高めることだと話した。

 

インドネシア・バリ:年内の外国人観光客の受け入れを断念

インドネシアのバリ島の地元政府は、9月11日から再開予定としていた外国人観光客の受け入れを延期した。同国では新型コロナウイルスの感染抑制のため4月初旬より外国人観光客の受け入れを停止している。観光が主幹産業となっているバリでは、深刻な経済状況となっており、観光業に従事する労働者のうち約2700人が解雇、約7万4000人が休職状態ということもあり、地元政府は海外からの観光客の受け入れ再開を目指していたが、同国内で感染が再び拡大していることから、少なくとも年内は受け入れない方針だという。

 

やまとごころでは、重点20市場における入国規制の状況を一覧にまとめています。
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各国・地域の入国規制まとめ

 

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