インバウンドコラム

vol.6:自社の現状を把握するにあたって抑えるべき2つの視点

2018.05.17

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これまで5回にわたり、「インバウンドマーケット全体を知る」をテーマに、情報収集の方法をお伝えしてきました。次のステップでは「自社を取り巻く環境を知る」ための、より具体的な方法をお伝えしていきます。なお、今回は、自社の現状を把握するために必要な視点や方法を解説します。

 

訪日客の来客数や消費額をデータから把握する(定量調査)

 1)インバウンド来客数、売上額、客単価を知る

まず抑えるべきポイントは、訪日客が現状でどの程度、自社もしくはエリアに足を運んでいるのかを知ることです。その際に重要なのは、「来訪者数」だけではなく「消費額」という観点をもって計測することです。地方自治体の方は、消費額を把握することは難しいので、代わりに「宿泊者数」を把握するとよいでしょう。外国人がその地を訪れただけでは消費をしたかどうかはわかりませんが、宿泊すれば必然的にお金が落ちたということがわかるからです。

来訪者数や宿泊者数を把握したら、次はどの国や地域から来客があったかという市場別の来客数と客単価を算出します。その上で、日本全体の市場別の訪日客数や客単価と比較します。自社の数値だけを見るだけでは、「中国、韓国が多い」「欧米豪が少ない」といった傾向を知るのみですが、日本全体の市場別シェアと比較することで、例えば「うちは台湾が強いけれど、韓国が弱い」「欧米圏だけで4割近くいる」などといった自社の強みや特徴が見えてくるでしょう。

 2)自社を訪れている訪日ゲストのことを深く知る

 続いて、定性的な情報を把握しましょう。具体的には以4つの切り口から情報を収集することが大切です。

1.旅行者の属性(国籍、性別、年代、職業)
2.旅行スタイル(団体/個人、同行者、滞在日数、訪問場所
3.消費スタイル(旅行目的、何にお金をかけるかなどの価値観)
4.情報収集スタイル(ガイドブック、インターネット、ブログ、口コミなど) 

4つの中で、特に注視すべきポイントは、4の情報収集のスタイルです。自社の施設やエリアに関する情報を「いつ」「どのように」認知したのかを把握することをしっかり把握しましょう。認知したのが「タビマエ」なのか「タビナカ」なのか、また、ガイドブックやインターネット、ブログといったオープンリソースを通じて知ったのか、あるいは、友人からの口コミなどから収集したのか、もしくはたまたま前を通りがかったのかなどを把握します。さらに、自社の施設を訪れる前後で、どこに足を運んでいるのかといった導線を調査してみましょう。このような傾向を知ることにより、自社にとってより効果的なプロモーションを行うことができます。

 

外国人視点で、自社がどのように見られているかを把握する(定性情報)

インバウンドにおける自社の現状を把握する上で、外国人の視点からはどのように見られているのかを知ることも大切です。以下2つを参考にしてみてください。

 1)オープンリソースを活用してリサーチする

海外の旅行雑誌、ガイドブックなどで自社の施設が取り上げられているのかを把握します。また、掲載されている場合は、どのように紹介されているのかも確認しましょう。また、インターネットを使って英語や中国語などで検索し、自社の施設がヒットした場合はどのように紹介されているのかを調べてみるのもいいでしょう。言語がわからなくても、インターネットの翻訳機能を使えばある程度の内容は把握できるでしょう。また、TwitterやInstagram、FacebookといったSNSやTripAdvisorのようなクチコミサイトで、自社に関する投稿がないかを調べてみましょう。外国人目線では何が印象的で魅力的だったのかを把握できますし、写真の撮り方や載せ方なども参考になります。

 2)外国人の生の声を収集する

もう一点、オフラインで生の情報を収集することをお勧めします。具体的には、在日外国人や外国人旅行者を対象としたモニター調査や、旅行会社やメディア、ブロガーなどを招待するファムツアーを開催します。実際にさまざまな国の人の声を聞くことで、自社がピンポイントで必要とする情報を収集することができ、それによって想像の範疇になかった発想が生まれることもあります。

 

次回は、もう少し範囲を広げて、自社のエリアの状況を把握するためにできることをお伝えします。(5/24公開予定)

 

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