インバウンドコラム
東京や京都は、すっかり海外メディアの常連となりました。数年前は、日本が話題になっただけで嬉しくて、目を皿のようにして読んでいたというのに、今となっては人気旅行先ランキングで日本が圏外だと驚いてしまいます。贅沢になったものです。
瞬く間に、「いつかは行ってみたい旅先」という地位を獲得した日本ですが、欧米系海外メディアが今、驚きをもって注目しているのが「沖縄」です。
◆欧米での知名度が低いからこそ、その数字に世界が驚いた
アメリカ経済情報サービスメディア「ブルームバーグ(Bloomberg)」が先日、『沖縄がハワイを超える勢い』という記事を掲載しました。2016年度の沖縄県の観光客数が、前年から10.5%増の877万人であることを伝え、このペースは2017年にもハワイを追い越す勢いだと報じました。
「おそらくオキナワについて聞いたことがある人はいないだろう」というフレーズで始まる、『年間1千万人近くを集める日本の小さな島々』という記事を掲載したのは、イギリス「テレグラフ(The Telegraph)」です。この記事では、沖縄の青く透明な海の写真とともに、9つの世界遺産があることや、世界的に有名な長寿の島であること、外資系高級ホテルが続々と進出していることなど、観光地としての沖縄の魅力が詳しく紹介されています。更に「テレグラフ」は、『クルーズなら行ける!聞いたこともないけど美しい島々』という記事でも、八重山諸島を紹介しています。
◆沖縄独特の文化も旅先として選ばれるポイントに
米旅行雑誌「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」は、『女性のひとり旅に最適な場所』という記事で、沖縄を挙げています。
沖縄はせかせかしていない日本を楽しめる場所であるとし、モノレールでどこにでもアクセスできることや、ひとりでの食事に適した市場も紹介されています。また、米軍基地の影響で、日本のおもてなし精神にアメリカ文化がミックスされて、独特な親しみやすさを生んでいると評します。
現在は、台湾、韓国、中国、香港を始め、アジアからの観光客が中心の沖縄ですが、これからは、ヨーロッパからのクルーズ客や、アメリカ女性のひとり旅など、世界中から多彩な旅人たちを迎えることとなりそうです。
◆沖縄に関するインバウンドニュース記事一覧はこちら
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