インバウンドコラム

地方を中心に、シェアリングエコノミー推進に向けて取り組むスイスの事例に学ぶ

2018.07.09

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Airbnb(エアビーアンドビー)のサイト上から日本の未登録民泊が削除されたニュースは、世界の注目を集めましたが、Airbnbとの戦いは日本以外でも繰り広げられています。イギリスの『The Telegraph』は世界はどうAirbnbと戦うか』という記事で、主要観光都市のAirbnb対策について伝えました。記事によると、Airbnb発祥の地アメリカや、シェアリングエコノミーの推進を積極的に進めるEU国内でも、規制の動きが目立っています。

そんな中、Airbnbと穏やかにいい関係を保っている国がありました。スイスです。ジュネーブやチューリヒなどの都市部では、他の大都市同様の問題に直面することもあります。ジュネーブ州では、今年の4月から年間の営業日数60日という上限が設けられましたし、チューリッヒ州では、今年の8月より、州内の全てのAirbnb物件から自動的に税金が徴収されることになりました。住宅価格の高騰や、不公平感を生む課税逃れに対策を講じながら、ほとんどの州でシェアリングエコノミーの推進に向け、Airbnbと良好な協力関係を保っているようです。

特にスイスのアルプス地方では、ここ数年でAirbnbが急激に拡大しました。スイスでも、人口は都市部に集中し、地方の山間の地域には空き家が増えています。冬のスノーリゾート利用の別荘も多いため、Airbnbの伸びしろが大きかったことも要因です。また、観光地として長い歴史を持つスイスアルプス地方は、宿泊施設のあり方が多様化していくことに抵抗が少なく、時代の流れとして受け止めると同時に、変化をチャンスと捉えています。高級別荘に滞在しての優雅な休暇を求める世界の富裕層からの注目度も高まっているようです。

日本では、兵庫県の淡路島で、アメリカのタクシー配車アプリUber(ウーバー)とのライドシェア実証実験が始まります。都市部では何かと軋轢が生じがちですが、シェアリングエコノミーは地方とは相性が良さそうです。地方に観光客を呼び込む起爆剤となるのではないでしょうか。

 

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