インバウンドコラム

訪日客数首位は中国でも、自治体のビジネス本命はあの国!? 入札情報から読み解くインバウンド業界

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やまとごころが提供する「インバウンド入札情報サービス」では、専門の調査チームが官公庁、全国の自治体、観光協会、コンベンションビューローなどの入札情報のリサーチを実施しています。毎日のリサーチ先の件数は、実に1,200カ所以上。入札情報からは、公示する全国の自治体などが行うインバウンド施策のトレンドや、どの国からの訪日客の誘致に力をいれようとしているかなどの傾向を知ることができます。

この入札情報コラムでは、日々入札情報に接しているリサーチ担当者の視点から、入札情報に見えるインバウンドビジネスの最新のトレンドや傾向を不定期でお届けしていきます。

第1回目の今回は、2017年4月〜12月入札情報の分析結果からみえてきた、入札案件件数・対象市場別ランキングをお伝えします。
やまとごころの「インバウンド入札情報サービス」では、国別、都道府県別、案件数業務種別、予算額業務種別など、必要に応じて入札情報を選別してみることができますが、今回は対象市場となる国別の入札情報の件数を詳しくみてみました。

 

案件数も予算額もトップは韓国

それによると、同期間、対象市場として入札案件の件数がもっとも多かったのは、韓国の172件。僅差で台湾(164件)が続き、タイ(132件)の順番となっています。2017年訪日客数首位だった中国(106件)は4位に留まりました。

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また、着目すべきは6〜11位を、フランスを筆頭にすべて欧米が占めたこと。欧米勢は滞在日数が長く、地方に足を延ばす人も多いため、地方においても欧米市場にビジネスチャンスがあると捉え、対応を強化していることが、入札案件から読み取れます。

 

一方、国別の入札予算額でも韓国がトップとなっています。同期間中、韓国市場に対して、全国で公示されたインバウンド入札予算額は総計で約13億円。ポータルサイト構築や映像配信などデジタルマーケティングを活用した情報発信事業の入札が目立っています。2018年2月に開催された冬季オリンピックに関連した案件もあり、東京観光財団が公示した「平昌オリンピックを契機とした観光プロモーションに係る企画営業業務委託」は提案上限額1億8000万円という大型案件でした。

 

 

独自性活かしたコンテンツを売り出す山形県

韓国向けの発注元を都道府県別でみると、東北6県からの公示が多いのも特徴となっています。最近の訪日客のトレンドでもある体験型コンテンツとして、ハイキング好きな韓国人の嗜好を視野に、山形県では「山寺体験モニターツアー関連業務」といった県の特徴を打ち出した体験型コンテンツ制作の公示もありました。

また、自治体などから公示される入札案件の傾向としては、1カ国だけをターゲットとするのでなく、韓国と中国、韓国と台湾、中国など東アジア全体をターゲットに設定するケースも数多く見られ、特定の市場のみに特化しているのではなく、複数市場に強みを持つことも求められそうです。

全国1,000カ所の自治体などの入札情報を読み込むことで、インバウンドビジネス業界が向かう方向やニーズをいち早く捉えることができます。一歩先を行く提案をするためにも、刻一刻と変化するインバウンドビジネス業界の方向性やトレンドをいち早く捉えることは、スピーディに変化する業界で成功するために必要不可欠なことです。また、他エリアのインバウンド案件を知ることで、地域の施策を考案する際のアイデアに繋げることもできます。

 

[集計概要]
期間:2017年4~12月
対象:官公庁、地方自治体、観光協会、コンベンションビューローなど全国1,200カ所以上の関連機関が公示したインバウンド入札情報をから集計。ただし、国別入札案件情報は日本政府観光局、官公庁、地方運輸局のデータは含まれていません。
※インバウンド入札情報とは、海外への情報発信、展示会出展、メディア招聘、コンサル調査、多言語整備、インフラ環境、教育研修など、外国⼈の訪日促進につながる領域での施策と定義しています。 
※同一案件で、複数市場が対象とする場合は複数カウントして集計しています。 

 

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