インバウンドコラム

国や東京都以外の地方でも高額案件が続出! 入札情報から読み解くインバウンド業界

2018.11.26

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やまとごころが提供する「インバウンド入札情報サービス」では、専門の調査チームが官公庁や全国の自治体などの入札情報を日々リサーチしています。毎日のリサーチ先の件数は1,000件以上。入札情報からは全国の自治体などが実施するインバウンド施策のトレンドや、強化対象市場などを知ることができます。

このコラムでは、こうした入札情報からみえてくるインバウンドビジネスの最新トレンド情報をお届けしています。

第2回目の今回は、2018年度4月〜6月までの入札案件予算総額と、高額案件を重点的にご紹介します。「インバウンド入札情報サービス」では、国別、都道府県別、案件数業務種別、予算額業務種別など、必要に応じて入札情報を選別してみることができます。今回は、今年度の第一四半期となる3カ月間の入札情報を昨年度の結果と比較しながら、特徴的な傾向を追っていきたいと思います。

 

4月の入札案件予算総額は、昨年度の月間最高額を上回る68億円超え!

まず、入札案件の予算総額を見てみましょう。はじめにお伝えしておきたいのは、昨年度と今年とではやまとごころの調査対象機関が異なり、昨年度は300件ほどだったのに対し、今年度は約1,000件に広げているという点です。そのため単純比較はできませんが、傾向を読み取っていきたいと思います。2017年度の入札案件件数(月別)をみると、3月、2月、9月の順に多くなっています。特に2月、3月は300件越えと、入札案件件数が最も多いことがわかります。

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この入札案件数に対して、入札案件予算総額(月別)をみてみると、同じく2017年度の2月と3月の金額が高くなっています。特に2月は67億円と、飛び抜けて金額が高くなっていますが、これには2月に東京オリンピックに関連した4〜5億円レベルの案件が一気に公示されたことが背景にあります。しかし、今年度の4月の額をみてみると、その額を上回る68億円を突破しているのです。公示案件の内容をみると、オリンピック関連ではない1億円を超える公示案件が13件もありました。

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国や東京都以外の地方でも、1億円超えの高額案件が公示

さらに、高額案件の内容をみていくと、国や東京都の案件以外に、地方でも既に1億円を超える案件が公示されています。たとえば、高知県では「牧野植物園映像制作業務委託」(公示日:4月26日)で1億3,000万円、北海道では「平成30年度民族共生象徴空間開設に向けた道外プロモーション事業」(公示日:4月6日)で1億1,828万円、宮城県では「平成30年度仙台・松島復興観光拠点都市圏事業委託業務」(公示日:4月17日)で1億1,800万円という入札案件がありました。中でも、北海道の「民族共生象徴空間開設」は、地方創生推進交付金対象事業の一貫となっています。

 

政府は地方創生推進交付金の拡充に向けて発進

政府は、観光振興や移住促進を目的とした「地方創生推進交付金」の制度を2014年から開始しています。今年9月には2019年度の地方創生推進交付金の内容が発表され、その概算要求額は昨年度の1,000億円を上回る1,150億円となっています。また、今月13日には地方創生推進交付金の拡充に向けた有識者会議を開催しています。急増するインバウンド需要を取り込むことが地方創生の切り札になるとの考えは年々強まっており、今後、地方創生推進交付金の対象となるインバウンド関連の入札案件も増えていく可能性がありそうです。

 

まとめ

このように、全国1,000件以上の自治体などの入札情報を読み込むことで、インバウンドビジネス業界の傾向やニーズをいち早く捉えることができます。インバウンドビジネス業界のトレンドを把握することは、刻一刻と変化する業界で成功するために欠かせない要素となります。また、他地域のインバウンド施策を知ることで新たなアイデアが生まれ、地域の施策に生かしてしていくこともできます。

 

[集計概要]
期間:2017年4~12月
対象:官公庁、地方自治体、観光協会、コンベンションビューローなど全国1,000カ所以上の関連機関が公示したインバウンド入札情報をから集計。ただし、国別入札案件情報は日本政府観光局、官公庁、地方運輸局のデータは含まれていません。
※インバウンド入札情報とは、海外への情報発信、展示会出展、メディア招聘、コンサル調査、多言語整備、インフラ環境、教育研修など、外国⼈の訪日促進につながる領域での施策と定義しています。 
※同一案件で、複数市場が対象とする場合は複数カウントして集計しています。 

 

12月4日(火)、インバウンド関連入札案件の傾向と対策戦略についてお伝えするセミナーが開催されます。詳しくは下記をご覧ください。

 『インバウンド入札案件年間傾向と今後の予測セミナー』

 

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