第20回 通訳案内士インタビュー 酒井かおり氏

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Guide Interview 第20回 通訳案内士インタビュー 酒井かおり氏 英語通訳案内士

ツアー中に震災と遭遇、情報と避難場所の事前リサーチが必要

Q1.通訳案内士になられてからこれまでどのようなお仕事をしてこられましたか?また、一番強く印象に残っているのはどんなお仕事ですか?

2008年に通訳案内士になって以来、これまで観光バスでの日帰り定期ツアーのほか、ヨーロッパやアメリカからいらっしゃるお客様の個人旅行、団体旅行のご案内をしています。ツアーの日数も1日から3週間にわたります。

通訳案内士になって最初に経験した長期ツアーのことは強く印象に残っています。ドイツからのお客様を東京から関西まで2週間かけてご案内し、皆様と親しくなれました。また、昨年ヨーロッパのお客様を京都と高野山のスピリチュアル・ツアーにお連れした時には、朝のお勤めや写経など普段とは違った体験をご一緒し、これも印象深い経験となりました。

Q2.震災当日ツアー中だったそうですが、その時必要だと思ったのは何ですか?

震災が起きたのは箱根で駒ヶ岳を下りる直前でした。ロープウェイが止まったので山道を全員徒歩で下山しましたが、長時間かかり途中から暗くなってしまいました。懐中電灯や食料はもちろん必要でしたが、携帯電話が通じなかったので何よりも情報が欲しいと思いました。今後は情報が取れないときにはどうするかを考え、避難場所等をリサーチしておく必要があると思います。

Q3.震災後、この秋のお仕事の状況はいかがですか?

定期観光ツアーは以前よりも数は減ってはいるものの、継続されています。今のところまだ長期のツアーの回復はにぶいようですが、この秋はプロモーション関係の会議、観光業者さんの視察旅行、留学生の日光ツアーなどが入り、定期ツアー以外に、月2~3本のガイドの仕事をすることになっています。このほか空港への送迎等の仕事もします。

Q4.震災後に訪日なさったお客様はどのような方々ですか?また、震災前と比べてお客様に変化はありますか?

日本がお好きな方、アジア旅行の一環として日本に寄られた方、国際会議やビジネスのために訪日され、日程の1日をツアーに充てられる方などをお見受けします。

震災前までは多かった、純粋に観光旅行のために来日され何日もかけて日本国内を回る方々は少ないようです。
そうした中で、5月にカリフォルニアからいらした日系人中心のグループが九州を巡るツアーをご案内しました。お客様は浄土真宗の信徒の方々で訪日なさった目的は親鸞聖人の750回忌の法要でしたが、震災後の今だからこそ日本を助けるために行こうと一人のキャンセルもなくいらしてくださいました。

Q5.海外のお客様に日本に来てもらうにはどうしたらよいとお考えですか?

官民が努力してわかりやすく正確な情報の発信をしてゆかなければなりません。通訳案内士も情報発信をしてゆきたいと考え、私もホームページやブログに加え、震災後はフェイスブックで普段の生活をお知らせしています。

ホームページ:http://www.englishtourguide.com/
ブログ:http://kaosaka.at.webry.info/
フェイスブック:http://www.facebook.com/pages/English-speaking-guide-in-Japan-KATY/244243202263692

日本のインバウンドをより良くするには、実際に訪日した人の口コミや体験レポートなど各種の情報を提供するサイトの整備を進め、そうしたサイトがあることをPRして多くの人に知ってもらうことが効果的だと思います。日本に特に関心を持っているわけではない人たちの目にも留まるような形での情報発信が必要です。

さらに、外国語表示、食事制限のある方への飲食店でのきめ細やかな対応、外国の方々がどこのATMでもお金を引き出すことのできるシステムづくりなど、訪日旅行者向けの配慮も大切です。

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