第25回 通訳案内士インタビュー 矢嶋 綾氏

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Guide Interview 第25回 通訳案内士インタビュー 矢嶋 綾氏 フランス語通訳案内士

フランス人観光ツアーに回復の兆しも

Q4.お仕事で工夫していること、心がけていることは何ですか?

お客様全員のお名前をファーストネームで覚える、お客様と万遍なく会話する、お客様の目を見て話す・物を渡す、聞かれたことには時間をかけてもきちんとお答えをするといったことを心がけています。
また、運転手さんやレストランの方などツアーで関わるすべての方々と気持ちよく仕事できるように気を配っています。

お客様に説明する時には、お話しすること、お見せすること、お聞かせすることをバランス良く取り入れ、お客さまが飽きることのないようにと考えています。そのための資料やCDなどを用意しています。

1日のスケジュールは、B5版の紙1枚にマインドマップにしてまとめています。その日に行くところや確認事項などがひと目でわかるので、伝え漏れがなくなりました。
通訳案内士の試験勉強の時にもこの方法を取り入れました。テーマを決めて覚えるのに適していると思います。マインドマップを作るのに多少時間はかかりますが、作る過程で頭に入りますし、暗記のための時間が大幅に短縮されます。

※注:マインドマップ:キーワードから連想される事項をつなげ、図面上に描いてゆく思考方法。考えを整理し、発想や記憶の助けになるといわれている。

Q5今年の冬から春にかけて日本にいらっしゃるお客様は何を目的にした、どのような方々ですか?

国際会議への出席やビジネスを目的に来日された方々が、滞在期間中の空き時間に1~2日の観光をしていらっしゃいます。

今年3月までの仕事から受ける印象では、観光目的のグループツアーのお客様がもどっていらしたという実感はありません。震災までは、年初の時点で1年のツアーの予定がほぼ組まれていたことを考えると、大きな違いです。

けれども、今年の4月には震災後初めて12日間の観光旅行が2本入り、フランスからのお客様も徐々に戻ってきていることを感じます。このツアーでは、東京や京都の他、直島、高野山、伊勢などを訪れます。

Q6震災後に.渡仏なさったそうですが、あちらの様子はいかがでしたか?日本についてどのような報道がありましたか?

昨年の4月から1か月ほどと、昨年末から今年2月にかけての2度フランスに行きました。

昨年4月に行った時には、震災のことがフランスのニュースで流れていて、周囲の方々はネットでも情報を集め高い関心を寄せていました。私自身も、多くの方から心配の声や励ましの言葉をかけていただきました。
放射能に関しては、日本での情報との温度差を感じました。フランスでは、チェルノブイリのことが記憶に強く残っているためか、放射能に関する情報量が日本よりも多く、内容も深刻でした。
フランスで訪日旅行を扱うエージェントさんは、日本への旅行が回復するまでに2年かかるだろうと言っておられました。
昨年末に行った時には、原発に関する報道は見かけませんでした(3月11日には特集番組があったそうです)。

多くのフランス人旅行者にとって、遠くて費用がかかる日本への旅行は一生に一度のものです。なので、安全が確保されるまでは慌てて行くことはないと思われているようです。また家族の心配や反対があって避ける方もいらっしゃいます。けれども、日本にいらしたことのある方、日本をご存知の方は、訪日旅行について比較的前向きな考え方をするようです。

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