第34回 通訳案内士インタビュー 呂 明峰(ろめいほう)氏

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Guide Interview 第34回 通訳案内士インタビュー 呂 明峰(ろめいほう)氏 中国語通訳案内士

体験型旅行はニーズに合わせて

Q7.台湾では、外国人客の誘致のためにどのような方策をとっているのですか?

台湾は、日本国内に観光局の外部組織である台湾観光協会を置いています。ここに申し込めば旅行者向けのパンフレットを配布するなどの情報提供をしています。
(台湾観光協会 http://www.go-taiwan.net

また、台湾では旅行者が持つ台湾のイメージはガイドによって左右されると考えられています。台湾でガイドの免許を取得するには国家試験に合格後、研修を受け、研修修了試験に合格しなければなりません。研修内容は政府が監督して質を管理しています。

日本では国家試験に合格すれば通訳案内士の免許が取れ、研修を受けるか否かは個人の判断に任されています。ガイド資格に関して台湾ではより厳しい制度を取り入れているのです。観光地での警察による無免許ガイドの摘発や無免許ガイドを雇った会社名の公表、罰金、営業停止処分、そして無免許ガイドを通報できるフリーダイヤルを設置するなど無免許ガイドへの取り締まりも実施しています。また、海外からの観光団の一人当たり最低団費を制定するなど、格安団体の受け入れを厳しく取り締まりしています。
政府のサイトでは、観光ガイドや添乗員の名前や身分証明番号を入力してライセンスガイド(または添乗員)であるかどうかすぐに確認できるような検索システムがあります。
検索システムのサイトはこちらです(http://admin.taiwan.net.tw/travel/tourguide.aspx?no=102

さらに、6~7年前からは、台北市内のタクシー会社、市役所、政府が連携して外国人客受け入れを図って観光タクシーを導入しましたが、こうした動きは徐々に他の地域にも広がっています。簡単な英語または日本語を話すタクシー運転手を育成し、試験に合格した運転手の車両に「I Can Speak English」、「日本語話せます」などの表示をし、外国人タクシー予約専用フリーダイヤルを設置し、こうした情報はネットでも公開します。これによって運転手はチップ収入や口コミによる仕事の幅の広がりなどが期待できるのです。

 

Q8.海外のお客様に日本に来ていただくためには、どうしたらよいとお考えですか?

観光関係に携わっていらっしゃる方々は、是非外国に行って旅行者の気持ちをご自身で体験してみてはいかがでしょう。

観光誘致のために地元にあるものを売ろうとしても、それがお客様にとって魅力的であるとは限りません。体験型旅行によく見られる野菜の収穫や伝統工芸品作りなどは、日本文化に関心の高い欧米人には好評でも、中華系の人たちにとっては必ずしもあてはまりません。アジアの人たちの旅行は日常生活に関連したことに目的があり、欧米人のような段階には至っていないのです。

 

<取材後記>
サブカルチャーを通して日本語を覚え、独力で旅行する台湾の若い世代のエネルギーに感心しました。台湾の人たちはこれほど日本に詳しい一方で、日本では台湾についてあまり知られていないように感じます。東日本大震災に際して200億円という世界一多額の義援金を贈ってくれたのも台湾の人たちです。地理的にも近い台湾と、相方向のコミュニケ―ションが活発になることを期待します。

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