第53回 通訳案内士インタビュー 広瀬由美子氏

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第53回 通訳案内士インタビュー 広瀬由美子氏 中国語・英語通訳案内士

Q2.2ヵ国語で資格を持つ通訳案内士としてどのようなお仕事をしているのですか?

中国語の通訳案内士としては、インセンティブツアーやファムトリップなどの仕事も受けながら、2005年からははとバスの中国語ガイドの仕事もしています。
中国語ツアーには、都内、富士山、箱根、横浜、鎌倉などのコースがあります。観光で日本を訪れた方はもちろん、日本に住む中国の方を訪ねてきたご家族や親戚の方なども利用なさっています。

中国人の訪日旅行の様子はこの10年ほどで大きく変わりました。

ビザの発給要件が緩和されるまでは、来日できる人は限られていたこともあって、初期のはとバス中国語ツアーのお客様は、仕事で来日した方が大半でした。お客様の数も少なく、都内ツアーのバスにお客様が数人ということもありました。
その後、ビザの発給要件の緩和や円安の流れを受け、今では英語ツアーと同様にさまざまなお客様がいらしています。人気のあるコースは、満席になることも珍しくありません。

英語の通訳案内士の資格は今年取ったばかりなので、まだあまり多くの仕事はしていませんが、個人旅行のほか、アメリカ人の団体ツアー、東南アジアのファムトリップなど順調に仕事をさせてもらっています。

 

Q3.尖閣問題以降、落ち込んでいた中国からの訪日客数が昨秋から増加してきましたが、お仕事にどのような変化が見られますか?

尖閣諸島国有化の影響で、一時は中国からの訪日客数が大きく減ったのは確かです。特に政府関係の訪日団や中国企業の社員旅行等は少なからぬ影響を受けていたようです。
しかし、その後の円安などを受けてお客様が戻ってきました。今年の7月は平日にもかかわらず、はとバスで人気の富士山を訪れるコースはかなり盛況です。

特に最近では個人旅行が増えているので、政治情勢にかかわらず、日本への旅行は一定の人気があるようです。

 

ショッピングのスタイルが変化してきた

Q4.日本をご案内してお客様に好評なのは、どんなことですか? また、はとバスではどのコースに人気がありますか?

買物に関しては、中国のお客様に関しては最近人気があるのがセラミックの包丁やピーラーなどです。かつて大量に買われていた炊飯器やデジカメは、今ではそれほどではなくなりました。中国で旅行がブームになるに連れて、カメラは一眼レフに人気が移ったようです。

また日本のお菓子も人気です。箱詰めになったご当地銘菓も人気ですし、一般のスーパーで売られているような袋詰めのキャンデーやチョコレートも沢山買って行かれます。

中国の方々は大変義理堅く、知人にリクエストされた商品を求めて複数の店を回られる姿をよく目にします。特にメイド・イン・ジャパンとの表示があるものが人気です。ドラッグストアの化粧品や薬、魔法瓶などがよく売れています。

一方で、中国の富裕層のお客様の場合は有名ブランドに立ち寄られることも多いです。銀座にある世界各国のブランド品だけでなく、日本のデザイナーブランドの商品も人気です。お客様によって目当てのものが違うので、限られた時間の中で効率的にご希望のお店にお連れしようと心がけています。

欧米のお客様の場合、それほどショッピングに比重をおかれないようですが、築地市場の見物が大好きで、場外市場でも商品のひとつひとつに興味を示されます。お国ではあまり見慣れないものが珍しいのだと思います。

はとバス中国語ツアーで、人気があるのは富士山を訪れるコースです。富士山のコースでは温泉とセットにしたものや、フルーツ刈りを組み込んだコースなどがあります。また箱根も人気で、最近はじまった箱根にアウトレットを組み込んだコースも好調な滑り出しです。

 

Q5.中国語通訳案内士と英語通訳案内士の両方の仕事を通して、どんなことを感じますか?

お客さまの興味の対象が違うのでとても面白いです。中国の方はショッピングに熱心な反面、寺、神社、宗教にはあまり関心を示されません。
これに対して、欧米からのお客様の場合は日本文化に純粋な興味を持っている方が大勢いらっしゃいます。欧米諸国と日本では宗教や文化、習慣が大きく異なるので、日本という国全体に興味を持って下さっていると感じることが良くあります。

食事に関しては、英語圏の方はベジタリアンやアレルギーのある方が多いので、中国語ガイドをしている時にはあまり経験しない苦労があります。
中国人は、以前は生ものが苦手の方が多かったのですが、今では食べられる方が増えました。

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