データインバウンド
2017年国際観光トレンド発表。日本が観光収入で世界のトップ10入り、入国者数もランクアップ
2018.09.19
国連世界観光機関(UNWTO)がツーリズムハイライツ2018年版を発表。2017年の国際ツーリズムの傾向を解説している。
海外旅行者数(国際観光客到着数)は2010年以来7年間で最大の前年比6.8%の伸びを見せ、合計は13億2300万人。UNWTOの長期予測では、2010〜2020年の間の伸び率を3.8%としていたが、それを大きく上回っている。世界中で旅行熱が高まっていることと、近年、治安悪化の影響で入国者が減少した国々の入国者数が回復しているのが大きい。特に、欧州(前年比8.3%)とアフリカ(同8.6%)は平均伸び率を上回る数字を示した。
国際観光収入は前年比4.9%増で、1兆3400億米ドルだった。特に中東(前年比12.8%)、ヨーロッパ(同8%)、アフリカ(同8%)が平均を上回る伸びを示した。
入国者数の地域別シェアは多い順に、ヨーロッパ51%、アジア&太平洋24%、北中米アメリカ16%、アフリカ5%、中東4%。観光収入のシェアは多い順に、ヨーロッパ39%、アジア&太平洋29%、北中米アメリカ24%、中東5%、アフリカ3%だった。
それでは、入国者数と観光収入のトップ10を見てみよう。
入国者数ではフランスの1位は変わらないが、スペインが前年比8.6%の伸びでアメリカを抜いて2位に浮上、他にも、メキシコが8位から6位へ、トルコが10位から8位へ浮上した。トルコは前年比24.1%という大きな伸びを見せている。日本は2016年より4つ上げて12位になった。アジア3位で、全体でも10位のタイとの差は約700万人で、日本のトップ10入りもそう遠くはないかもしれない。
観光収入では4カ国が順位を上げた。6年連続で二桁の伸びを示した日本は昨年の11位から1つ上げて初のトップ10入りを果たした。他にもマカオが17.6 %という大きな伸びで9位に浮上、オーストラリアは9位から7位、イタリアが7位から6位に浮上した。また、統計方法の改訂により中国が昨年5位から12位に順位を下げている。
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