データインバウンド
【訪日外国人数】2018年9月訪日客数、相次ぐ災害を受けて5年8カ月ぶりの下振れも、欧米豪は堅調に増加
2018.10.18
刈部 けい子日本政府観光局(JNTO)が発表した2018年9月の訪日外国人数は、前年同月比5.3%減の215万9600人となった。これは2017年9月の228万人を約12万人下回る。前年比でマイナスに転じたのは2013年1月以来、5年8カ月ぶりだった。
なお、2018年1~9月の累計は、2346万8500人となった。
訪日客数の減少は、台風21号と北海道胆振東部地震で、関西空港と新千歳空港が閉鎖され、航空便の欠航と旅行のキャンセルが出たことが影響した。
これまで訪日者数の伸びを牽引してきた東アジア市場は大阪、北海道への訪日客が多く、その影響が大きかった。韓国、中国、台湾、香港の4市場すべてで前年同月比がマイナスとなり、特に韓国は3カ月連続で前年同月を下回った。ただし、昨年は10月だった韓国の中秋(チュソク)の休暇が今年は9月下旬となり、9月末には韓国人観光客の訪日数に回復傾向が見えた。
訪日国別総数では中国が65.3万人で最多、以下、韓国、台湾、香港、アメリカとトップ5に変動はなかった。
市場別に見ると、東南アジア市場と英国を除く欧米豪の15市場(タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピ ン、ベトナム、インド、オーストラリア、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、ロシ ア、スペイン)で9月として過去最高を記録。いずれも上記2つの空港への航空便の欠航はあったが、訪日数は増加傾向を維持した。
市場別のシェアでは、東アジアが前年同月比3.2ポイント減の73.5%、東南アジア+インドは前年同月比1.2ポイント増の9.1%、欧米豪は前年同月比1.5ポイント増の12.7%だった。
伸び率では、前月に続き20%台を示したイタリアが最高で、以下、ロシア、インド、ベトナム、スペインと続いた。
(やまとごころ編集部)
最新のデータインバウンド
2024年の4つの旅行トレンド「スポーツ観戦」「一人旅」「フレキシブルな旅」などーアメリカン・エキスプレス調査 (2024.03.19)
2024年1月 世界の航空需要99.6%まで回復、国際線は北米 国内線は中国が伸びを牽引 (2024.03.12)
2024年春節 中国アウトバウンド旅行の回復が加速。東アジア、東南アジアが人気 欧米の回復度合いは (2024.03.08)
2024年の旅行トレンド 検索は早め、アジア太平洋への関心高く。パリ五輪観戦も注目 ーエクスペディア (2024.03.04)
【宿泊統計】2023年12月の外国人延べ宿泊者数1230万人泊、大分で119%増。累計値2019年の水準まで回復 (2024.03.01)
世界の航空旅客数、2024年末に2019年を上回る予測 2042年に倍増。新興国・発展途上国で大きく成長 (2024.02.26)
【訪日外国人数】2024年1月訪日客数268万8100人、2019年とほぼ同数。スノーシーズンで客足好調、震災の影響小さく (2024.02.22)
2024年春の人気の旅行先は? 皆既日食とビーチ、桜がトレンドに ーエクスペディア (2024.02.19)
2024年春の旅行代金値上がり、米国旅行者に人気の旅先トップ10、アジアで唯一日本がランクイン (2024.02.15)