データインバウンド
北陸地域のインバウンド客 訪日リピーターが8割、飛騨・高山とセットで 立山/黒部の認知度高く —DBJ・JTBF調査
2020.02.27
刈部 けい子日本政策投資銀行及び日本交通公社が行なった「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(2019年度版)」から、北陸地域におけるインバウンド客の意向調査の結果が発表された。調査は12地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス)の20歳~59歳の海外旅行経験者の男女6276人に、2019年6月~7月にインターネットで行ったもの。そのなかで、訪日経験者は2571人と全体の41%を占めた。
アンケートに答えた人のなかで、北陸地域を訪問したインバウンド客の特徴を見ていこう。
東アジアからのインバウンド客が4割
訪日経験者のうち、実際に北陸地域を訪問したことがある人は9.4%で、地域別には台湾がもっとも多く16.5%、ついで香港11.7%、中国10.4%と東アジア市場が4割近くを占めた。ただし、東京、北海道、京都、大阪といった主要観光地と比べると、北陸地域への訪問経験は低い。一方、地方圏(仙台/松島、広島、高松/香川、福岡/博多/小倉)と比較すると、中国、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアで北陸地域が最も多く、欧米豪では広島について北陸地域が多かった。
認知度と訪問意欲に差
北陸地域の認知度は、訪問経験の有無にかかわらず、23.2%とそれほど高くはないが、台湾、香港での認知度は5割を超える。特に立山/黒部の認知度が高い。
訪問意欲については10.1%で、地方圏観光地との比較では広島と同程度だ。地域別にはやはり、台湾(29.0%)、香港(23.2%)の訪問意欲が高くなっているが、認知度と訪問意欲の関係では、主要観光地と比較して、北陸を含む地方圏観光地では、認知度に対して訪問意欲が低い傾向が見られる。
北陸地域の訪問者は訪日リピーターが8割
訪日回数別の主な観光地の「訪問経験」を見たのが下のグラフになる。北陸地域の訪問経験については訪日2回以上のリピーターが8割を占める。特に、金沢や立山/黒部では約半数が訪日経験6回以上というヘビーリピーターとなっている。これはつまり、回数を重ねなければ北陸地域へ足を伸ばさないということの表れであるといえそうだ。そのため、他の地方圏観光地との差別化をはかって、なるべく早い段階で北陸を選んでもらう工夫が必要となってくる。ただし一方で、訪日回数が多ければそれだけ日本の旅に慣れているわけで、対応がしやすいという利点もあるといえるだろう。

昇竜道の人気
また、北陸地域を訪れた客の多くは4日以上の滞在が9割を超え、全国と比べると6日以上の滞在者が多く、長期滞在者が訪れている傾向がある。
さらに、直近の訪日旅行で北陸地域を訪れた客に他に訪れた観光地を聞いたところ、東京、京都、大阪、富士山といった定番に加え、名古屋、飛騨/高山とのカップリングが特徴的だった。いわゆる昇竜道のコースを辿っている。
編集部おすすめ関連記事:
東京2020大会の訪日観戦意欲は5割以上、地方旅行へ興味ありは9割超に —DBJ・JTBF調査
北陸新幹線による経済波及効果が富山県で304億円 インバウンド客取り込み次第で更なる上乗せも
最新のデータインバウンド
-

2025年12月訪日宿泊は1547万人泊、島根や三重で好調。年間速報値1億7787万人泊で過去最高を更新 (2026.03.02)
-

2050年の国際旅行35億回・支出6兆ドルと予測、APAC台頭と分散進行 (2026.02.19)
-

2026年1月の訪日客数359万人、4年ぶりにマイナス。韓国で初の単月110万人超え、中国は6割減 (2026.02.19)
-

2025年の訪韓客数1894万人で過去最高、中国・日本依存の構造に変化 (2026.02.16)
-

訪日客のクレジットカード決済額 2025年は前年比20%増 欧米勢が拡大、地方・コト消費にも広がり (2026.02.04)
-

2025年11月訪日宿泊3.7%減の1453万人泊、アジアの鈍化で7月以来の前年割れ。地方部は好調 (2026.02.02)
-

2025年の世界観光客数は15.2億人、世界的に回復。欧州中東などで高い成長 ーUN Tourism (2026.01.27)
-

2025年インバウンド消費額9.5兆円で過去最高を更新。1人当たり旅行支出は22.9万円、ドイツが39万円台でトップ (2026.01.26)
-

2025年の訪日客数4268万人、前年比15.8%増で過去最高を更新 (2026.01.22)
