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【訪日外国人数】2020年3月訪日客数は9割減、31年ぶりに20万人下回る。1-3月訪日消費も4割減

2020.04.16

刈部 けい子

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日本政府観光局(JNTO)が4月15日に発表した2020年3月の訪日外国人数は、前年同月比93%減の19万4000人だった。2019年3月を約256万人下回り、これで6カ月連続で前年同月を下回ることになった。また、1月から3月の合計は393万9800人(前年同期51.1%減)となった。

ひと月の訪日客数が20万人を切ったのは1989年2月以来31年ぶりで、東日本大震災の起きた翌月、2011年4月(62.5%減)の下げ幅をしのぐ、1964年の統計開始以来、単月として過去最大の下げ幅となった。

20市場で大幅減、東アジア市場のシェアは23%に縮小

新型コロナウイルス感染症の拡大により、日本を含む多くの国で、当初はビザの無効化や入国時の検疫強化、ついで海外への渡航制限や外出禁止の措置が取られた。このため重点20市場すべてで前年同月を大きく下回る衝撃的な数字となった。

3月の市場別の伸び率で最も減少したのは、中国で98.5%減の1万400人。台湾、韓国、香港も90%台の減少で、東アジア4市場全体では97.6%減と、東南アジア(86.3%減)、欧米豪(82.7%減)を超える下げ幅だった。これまでは7割前後のシェアがあった東アジア4市場が占める割合は23.1%に縮小し、欧米豪が35%と地域別では最も多かった。

「4月も厳しい状況が続く」と観光庁長官

観光庁の田端浩長官は記者会見で、「世界全体での国際的な人的流動が現在は止まっている。4月についても厳しい状況が続くと認識している」と話した。

3月下旬から段階的に日本への入国拒否対象国が増え、現在の日本は実質鎖国状態となっている。新型コロナウイルス感染症が最初に拡大した中国や韓国では感染は収束しつつはあるものの、日本は日々感染者が増える状況で、収束の目処は立っていない。

なお、観光庁が同日発表した2020年1-3月期訪日外国人消費動向調査によると、訪日外国人旅行消費額(1次速報)は前年同期比4割減の6727億円となっている。

 

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