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【外国人宿泊者数】2020年6月インバウンド宿泊者数前年同月比98.1%減の18万人泊、日本人宿泊数は5月から倍増

2020.09.01

刈部 けい子

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観光庁が8月31日に発表した2020年6月の宿泊旅行統計調査結果(第2次速報値)によると、全体の延べ宿泊者数は1424万人泊で、前年同月比68.9%減だった。

日本人延べ宿泊者数は前年同月比61.2%減の1406万人泊。外国人延べ宿泊者数は前年同月比98.1%減の18万人泊で、同月では過去最低となった。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は1.3%だった。

5月25日に緊急事態宣言が全面解除され、国内ではそれまでの外出自粛生活から近距離の移動が再開された。それもあってだろう、総数は前年同月の3割にすぎないものの、日本人延べ宿泊者数は前月766万人泊の倍近く増えた。

なお、7月(第1次速報値)の日本人延べ宿泊者数は前年同月比45.7%減の2226万人泊、外国人延べ宿泊者数は前年同月比97.0%減の32万人泊となり、全体に回復傾向にあることがわかる。

ほぼすべての都道府県で9割以上の減少

都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が3万6950人泊(前年同月比98.5%減)で最も多く、ついで大阪府(3万480人泊、同98.1%減)、千葉県(2万3890人泊、同94.9%減)、神奈川県(1万4020人泊、同94.2%減)、沖縄県(1万3480人泊、同98.1%減)、だった。

前年同月比はほぼすべての都道府県で90%台後半のマイナスとなり、1000人泊数に満たない県も多かった。

6月の宿泊者数を国籍(出身地)別で見ると、1位がアメリカ、以下フィリピン、中国、ベトナム、韓国で、この上位5カ国・地域で全体の50.8%を占めた。また、約8割減少したフィリピン以外は、すべての国籍(出身地)で前年同月比で9割以上の減少だった。

なお、観光庁が8月14日に発表した国内の主要旅行業者48社の6月の旅行取扱額は、前年同月比92.9%減の287億8700万円で、過去最低水準となった5月からはやや回復した。国内旅行は87.9%減の266億9400万円で、海外旅行は98.8%減の19億200万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向け旅行取扱分)は99.0%減の1億9200万円だった。

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