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2020年1〜10月で世界の旅行者数9億人減、経済損失96兆円。以前の水準までの回復は最長2024年末と予測

2020.12.21

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UNWTO(国連世界観光機関)は、2020年1月から10月までの10カ月の世界の旅行者数は前年同期の72%減となったと発表した。世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大による国境閉鎖や旅行規制のため、国際観光は1990年のレベルに戻ってしまったという。

各国・地域への入国者・入境数を昨年同期と比べると、9億人の旅行者が減り、国際観光収入は9350億ドル(約96兆円)の損失となった。これは2009年の世界金融危機の10倍を超える損失となる。

UNWTOの専門家はここまでの数字を受け、2020年1年間の世界の旅行者は70%から75%の減少となると予測。旅行者は昨年より11億人減り、旅行消費額は1.1兆ドル(約113兆円)程度の減少となる。 観光収入の落ち込みで、世界のGDPに2兆ドル(約206兆円)の経済損失をもたらす模様だ。

1月からの10カ月間の入国者の減少で最も打撃を受けたのは、新型コロナウイルス感染症が最初に拡大したアジア・太平洋地域で、昨年同期の82%減となり、世界平均より10ポイントも減少幅が多かった。今年上半期の世界平均が65.3%減、アジア・太平洋が72.2%だったので、どちらもそこからさらに悪化したことがわかる。

これにはパンデミックで国境閉鎖や移動制限措置があったからに他ならないが、そうした旅行制限措置の月別の変化は以下の表を参照されたい。アジア・太平洋では1月から旅行制限が始まり、4月以降は10月まで100%に近い制限措置が取られていた。一方、欧州では、他地域と比べると7月以降の旅行制限が減少しているが、これは一時的な拡大の収束で、夏のホリデー期間に制限を緩和したため。それがどこよりも早く感染の第3波が起きた原因といえそうだ。

なお、国土の広大な中国やロシアなどでは、国内旅行が伸びており、旅行者数の回復の第一歩は国内旅行からというUNWTOの見通し通りの動きが見られる。国境閉鎖についても、4月は世界の82%が措置をとっていたが11月初旬には18%まで減少しているという。

UNWTOの専門家によるシナリオでは世界旅行者数の回復については、2021年下半期から兆しはあるものの、2019年のレベルに戻るには2年半から4年かかるとみており、すなわち最長で2024年末になるという。

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