データインバウンド
航空会社ランキング、1位はカタール航空 コロナ禍での対応が高評価。トラベルパス導入状況は?
2021.10.05
世界の航空機と空港のランキングで有名なSkytraxが9月末に、2021年のWorld Airline Awardsの各賞を発表した。Skytraxのランキングは利用者の投票によるもので、乗客による人気投票ともいえる。今回の調査は2019年9月〜2021年7月に行われた。2020年の発表がなかったため、調査期間は通常の旅行が可能だった時期からパンデミックによる渡航制限のある時期まで23カ月にわたることになった。調査には100カ国以上から1342万の投票があった。
まず大賞ともいえる世界最高の航空会社賞(World’s Best Airlines)はカタール航空が六度目の受賞となった。2位はシンガポール航空、3位は全日空で、ここまでは2019年と同じだった。また、日本航空は11位から5位に大幅ランクアアップした。トップ10に入った欧州の航空会社は10位のエールフランスのみで、それ以外はアジア太平洋、中東の航空会社が占めた。2019年に10位だったタイ国際航空は2020年の経営破綻の影響か、23位に後退した。
1位のカタール航空については、短期間で世界140以上の都市への路線を築き、優れたサービスで評価が高い。特にパンデミックで運航を中止する航空会社が多い時期に、帰国が困難だった駐在員や在住者などがそれぞれの国へ安全に戻れるように運航を続け、それに伴い新型コロナウイルスの感染対策でも最先端をいっていた。SkytaraxのCOVID-19安全性評価でも最高評価の航空会社に与えられる5スター認証を獲得している。また、拠点とするドーハ・ハマド航空も2021年のSkytraxの世界最高の空港に認定された。
続いて、日系の2社について見ていこう。総合3位の全日空は他に、機内清潔度、空港サービス、アジアの航空会社乗務員、アジアのファーストクラスランジでトップに輝き、COVID-19安全性評価でも5スター認証を獲得している。また、客室乗務員ではシンガポールについで2位だった。
総合5位の日本航空は他に、エコノミークラス、エコノミークラスの座席、アジアのエコノミークラスでそれぞれトップに輝き、COVID-19安全性評価でも5スター認証を獲得している。また、機内清潔度、アジアの航空会社乗務員、空港サービスでそれぞれ3位、客室乗務員では5位だった。
なお、ウィズコロナの時代を迎えて、入国の際にIATAのトラベルパスの導入が進められているのは周知のとおり。トップ20の航空会社のなかで、トラベルパスを実装あるいは試験的導入しているのはキャセイパシフィック、海南航空、ルフトハンザ、KLM、バンコクエアウェイズを除く15社となる。
なお、3日〜5日にボストンで行われたIATAの年次総会では、すでに実装しているエミレーツ航空に加え、エティハド航空、ジャジーラ航空、ジェットスター、カンタス、カタール航空、ロイヤルヨルダン航空が実装することになったと発表した。
IATAのウィリー・ウォルシュ事務局長は、「数カ月のテストを経て、IATAトラベルパスは現在運用段階に入った。 このアプリは、政府が求める旅行者の健康に関する複雑な情報を管理するための効果的なツールであることが証明されている。 世界で最も有名な航空会社のブランドのいくつかで、今後数カ月の間に顧客に利用可能になる」と述べた。
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