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★観光庁「楽しい国日本」実現に向けて検討会議開催

2017.12.20

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観光庁は12月19日、第三回「楽しい国日本」の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議を開催した。

政府は観光先進国の実現に向け、2016年3月30日に掲げた「明日の日本を支える観光ビジョン」の中で、2020年までに訪日客数4000万人、旅行消費額8兆円、地方での延べ外国人宿泊者数7000万人泊などを目標として設定している。

この検討会議は特に「モノ消費」から「コト消費」へと訪日外国人の旅行需要が移行している状況も鑑み、第12回観光戦略実行推進タスクフォースで政府が掲げた「『楽しい国日本』の実現」に向けて、官民が取り組むべき施策の検討を目的として開催具体的な施策には「公開活用できる観光資源の拡大」「体験メニューの充実」「体験メニュー満足度向上」などがある。

第三回目となる今回は、「新たな日本文化・生活体験の充実」「チケット購入の容易化」をテーマに、国内外の現状、優良事例や課題などについて関係業界等からヒアリングを行った。

「新たな日本文化・生活体験の充実」に関して、まずA.T.カーニー株式会社会長の梅澤氏が、「楽しい国日本」の実現に向けて、ユニークな観光資源の開発・富裕層市場の開拓・外国人人材の本格活用の3つが必要であることを、実例とともに紹介。その後、今回のテーマに即して招集された、祭りや和太鼓、能楽といった日本文化体験コンテンツを提供する臨時委員からは、彼ら自身が提供する体験メニューの魅力、抱える課題、「楽しい国日本」実現に向けての提言などが発表された。
臨時委員からの発表に対して、検討会議の委員からは「日本人は、体験コンテンツに対して低い価格設定をしがち、適正な価格設定が必要」「昔から続く『本物』を売りにした体験コンテンツだけでなく、観光客が気軽に体験できるコンテンツの充実も必要」などといった意見が出た。

次に「チケット購入の容易化」について、今回臨時職員として招集された電子チケットシステムに携わる事業者は、関わるプレイヤーが非常に多く、電子チケット発券システムが統一されていないことが課題と指摘。また、紙のチケットではできないメリットとして、イベント参加者とのコミュニケーションを挙げ、電子チケット普及の必要性や、業界横断的な共通規格の構築の必要性などを述べた。

次回の検討会議は、12月下旬に開催。「観戦型スポーツ」「VR・AR、デジタルアーカイブの活用」「ナイトタイム・モーニングタイムの有効活用」「ホール・劇場空間の活用」をテーマに、関係団体からヒアリングを行う。

(やまとごころ編集部)

 

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