インバウンドニュース
★インバウンド市場を席巻する酒蔵ツーリズムの動きが加速
2018.04.12
インバウンド市場における日本酒への需要が高まりつつある中、政府は昨年10月に訪日客向けの酒税免税制度をスタートさせたほか、地方における酒蔵ツーリズムの振興にも力を入れている。それに伴い、日本酒にまつわる取り組みが各地で加速している。
香川県の高松国税局は、四国内の酒蔵への関心の高まりを受け、「四国酒蔵マップ」を改定した。オリジナル版は2016年に日本語・英語で発行され、翌年には中国語版とハングル・日本語語版も展開。これまでに2万8000部発行されたヒット作となっている。改訂版で掲載されている酒蔵数は今回で13ヶ所増えて計132ヶ所。四国4県の主な酒蔵を網羅しているほか、交通アクセスも地図に載せるという工夫が施されている。
新潟市の今代司酒造は、訪日外国人をはじめとした観光客に向けて「日本酒ブティック」をオープンした。同社は近年、酒蔵見学などの観光事業に注力してきたが、今回さらに酒蔵の直売スペースをブティック風にリニューアルし、試飲スペースを設けるなど観光スポットとしての魅力向上を図っている。同社の酒蔵は来訪者が年間3万人を超えるほどの人気ぶりで、トリップアドバイザーの「新潟市観光ランキング」でも1位に輝いている。今後は、個人旅行客向けの旅行プランを造成するなど、訪日客の誘致にも注力する考えだ。
埼玉県川越市の産業観光館「小江戸蔵里」では、日本酒の試飲ができる「ききざけ処(どころ)」をオープンした。埼玉県内には35ヶ所もの酒蔵があり、日本酒の生産量ランキングでは全国4〜5位に入るなど「隠れた酒どころ」とも呼ばれている。同所には県内の全酒蔵が集結し、代表銘柄を500円で飲み比べできるのがウリだ。同市を訪れる訪日客は一昨年の約17万人から昨年は20万人へと大幅に伸長しているため、日本酒がさらなる訪日客誘致の起爆剤になるのか、注目が集まる。
(やまとごころ編集部)
関連インバウンドニュース
2024.02.13
2023年日本酒輸出量、中国と米国の消費減退で前年割れの410億円。韓国、台湾で需要増、高額日本酒への注目高まる
2024.02.07
2024年JAPAN TRAVEL AWARDS発表、10地域、企業が受賞。グランプリはバリアフリーな体験を提供するゼログラヴィティ
2024.01.24
インバウンド客に人気のレストラン30店「SAVOR JAPAN」が発表。国・地域ごとの食の好みの違いも明らかに
2023.07.25
訪日客をよく見かける人気の飲食店は? 都市部と地方部での差も明らかに ーぐるなび調査
2023.06.02
「ポンタ」が台湾・ベトナムのポイントサービスと連携。訪日客が加盟店でポイント加算、使用が可能に
2023.05.30
世界最高を選ぶアワードに3年連続ランクインした日本のワイナリー、6月より常設の英語ツアー開始
2023.05.23
持続可能な美食の地として注目「ミシュランガイド奈良2023」がデジタルで公開
2023.05.19
観光でより良い社会づくりを目指す、ジャパントラベルアワード2024 エントリー開始