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★JNTO、新たに10のインバウンド重点市場設定へ。相次ぐ災害で訪日客数に危機感も —第20回インバウンド振興フォーラム

第20回JNTOインバウンド振興フォーラムが9月6日に東京で開かれ、重点20市場の海外事務所所長から各市場の特徴や最新情勢の報告が行われた。

市場全般に関し、訪日に対するさらなる肯定的な見通しがあり、欧米豪市場からは、これから迎えるウィンターシーズンにおけるスキーツーリズムの需要や2019年のラグビーワールドカップ関連の報告も多く聞かれた。

また、最後に登壇した観光庁国際観光課長の伊地知英己氏からは、「インバウンドの現状と政策」について説明があった。主な内容は以下の通り。

今後のインバウンド政策について

1.2020年の訪日外国人客4000万人という目標に向け、欧米豪をはじめとした全世界からの誘客を実現するため、国別戦略を徹底し、きめ細かな市場別プロモーションを実施する。より戦略的な広告・宣伝を展開するため、2019年度予算では大型の概算要求をした。また、既存の重点20市場に加え、訪日客の成長が見込まれる市場を新重点市場候補地(10市場)として設定し、市場調査や先行試行的なプロモーションを実施することで新たな市場拡大を目指す。

2.今年2月に開始したEnjoy my Japanグローバル・キャンペーンでは、動画に億単位の視聴があるなど反響が大きく、当初の目的である欧米豪での認知度を上げる効果は出ている。今度はさらに認知を促進し、来年度には訪日旅行の決定まで誘導していく。

3.富裕旅行者の誘客拡大に向け、国内外への情報発信や富裕旅行商談会の参加・開催に加え、受け入れ不十分と指摘される部分の強化を進める。 

今年6月~7月の災害と訪日数への影響について

1.2月以降2桁で推移していた伸び率は7月に5.6%と伸び悩んだ。これは6月の「大阪府北部地震」と7月の「平成30年7月豪雨」と相次いで発生した災害で、特に東アジア市場の訪日客が減少したため。韓国と香港市場では前年を下回った。8月の時点で昨年より1カ月早く2000万人を超えた訪日客数だが、これから発表される8月の数字も楽観的ではない。

2.訪日数の伸びの早急な回復を図るため、旅行者、メディア、旅行業者に対しては正確な最新情報を総力をあげて発信。韓国・香港市場には先行してSNSで被災地域観光資源をPRした。また、予備費を活用して特設ページの作成や被災11府県ごとのプロモーション動画を作成し発信を実施予定である。さらに、航空会社と連携した割引商品の設定やPR、メディア・旅行会社を招請し、安心・安全を確認の上、正確な情報を発信してもらうことに努める。

講演する最後に、4日に徳島県南部と兵庫県神戸市付近に上陸し甚大な被害をもたらした「平成30年台風第21号」と6日未明の「北海道胆振東部地震」のインバウンドに及ぼす影響に触れ、訪日客の利用が多い関西国際空港と新千歳空港については、次のように話した。

「関西国際空港では、浸水を免れたB滑走路と第2ターミナルを使って7日から国内線は再開するが、第1ターミナルの復旧のめどは立っていない。国際線については、官邸からも迅速な対応を迫られており、伊丹・神戸の代替活用については航空局で検討中である。新千歳空港は地震の影響で閉鎖されているが、早急な復旧のため検討を進めている」

また「9月以降の訪日客数にも危機感を持っている」と懸念を表したが、年末に3000万人を超える見通しについては可能性を示唆した。

(やまとごころ編集部)

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