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★訪日外国人対応に奔走する、警察官たちの新たな取り組み

2017.07.15

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2020年東京五輪・パラリンピックに向けて、訪日外国人が道に迷った時や、落し物をした時、事件事故時などに備え、各地の警察官が英語でのコミュニケーションを含む対応強化を行なっている。

山梨県警では、2020年の東京五輪・パラリンピックの開催に伴い、県内を訪れる外国人の増加を想定し、新人警察官への英会話の授業を開始している。授業では、県警刑事企画課の通訳官や、県国祭交流員の英国人らが講師を努め、道に迷った外国人観光客に、ゼスチャーと英語を交えた実践的な練習を実施。県警察学校で行われる英会話の授業は、2018年1月末まで、月2回のペースで開催される。

2016年の外国人宿泊客数は約460万人と、4年連続で過去最高を更新した京都府では、警察官の英会話習得が急務となっている。外国人観光客の増加に伴い、外国人からの110番通報も前年の約2倍となり、京都府警は業務用の「おもてなし英会話教本」を制作。日々の業務に必要な英語表現を網羅した内容で、第一線で働く警察官たちに活用されている。また、約800冊の教本を全署に配り、朝礼の際に教本を使って英会話学習に取り組んでいくという。府警の教養課は「京都を訪れる外国人観光客に、しっかりと英語で対応することもおもてなし。全職員に英語の大切さを意識付けていきたい」と話す。

京都府では近年、拾得届の受理件数も増加しており、外国人観光客に関しては、スマートフォンや財布、パスポートなどの落し物が多いという。持ち主が特定されても、本人が帰国してしまった場合には、本人確認や返還に費やす時間も通常より多くかかり、さらに国際電話をする際などに、英語力も必要とされる。

訪日外国人の対応に追われる警察官たちは、英会話はもちろんのこと、臨機応変な対応力やコミュニケーション能力も、より一層求められる時代に突入したようだ。

(やまとごころ編集部)

出典:

産経フォト

毎日新聞

 

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