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2018年のクルーズ船、寄港回数は過去最高の2,928回なるも、訪日旅客数は中国発の寄港減少で3.3%減

2019.01.23

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国土交通省は18日、2018年の「訪日クルーズ旅客数とクルーズ船の寄港回数(速報値)」を発表した。それによると、クルーズ船の寄港回数は前年比5.9%増の2,928回だったが、訪日クルーズ旅客数は3.3%減の244万6,000人だった。

訪日クルーズ旅客数の減少には、中国発の訪日クルーズ旅客が前年の217万3,000人から7%減少し、202万人となったことが影響したと分析している。一方で、日本発の訪日クルーズ旅客は7万3,000人(43.1%増)、台湾発の訪日クルーズ旅客は31万人(12.7%増)、その他世界一周クルーズ等で入国した訪日クルーズ旅客は4万3,000人(43.3%増)といずれも前年から大幅に増加した。

中国発クルーズの減少については、マーケットの急拡大に伴い各社が配船を急増させたことで競争が加熱。同省は「マーケットが軟化し、調整局面に入った」とみている。2019年は引き続き調整局面が続くとみられているが、各社の計画によると、2020年に向けて再び配船が増加する見込みだ。

また、クルーズ船の寄港回数は2,928回で過去最高を記録し、港湾別の寄港回数は、第1位:博多港 279 回(前年第1位)、第2位:那覇港 243 回 (前年第 3位)、第3位:長崎港 220 回(前年第2位)の順だった。
このうち外国船社が運航するクルーズ船の寄港回数は5%減の1,913回と5年ぶりに減少した。方面別では、中国発の訪日クルーズは961回(17.8%減)、台湾発は234回(15.5%減)と減少した一方で、日本発は537回(10.7%増)、その他世界一周クルーズ等も181回(187.3%増)と増加した。

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なお、日本船社が運航するクルーズ船の寄港回数は、35.2%増の1,015回だった。

政府は2020年に訪日クルーズ旅客数500万人を目指しており、この目標に向けて、引き続き官民連携による取り組みを進める考えだ。

(やまとごころ編集部)

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