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JNTO、今後のインバウンド施策を発表。受入環境整備で観光地の磨き上げにも注力 —第21回インバウンド振興フォーラム

2019年2月18日~19日の2日間にわたり、第21回JNTOインバウンド旅行振興フォーラムが東京で開催。海外22拠点の事務所長から各市場の特徴や最新情勢が報告された。18日は、東南アジア・東アジア市場の特徴や最新情勢の報告がなされたほか、MICEに関する講演も行われた。2日目となる19日は、欧米豪市場の最新動向のほか、ラグビーワールドカップ2019、東京オリンピック・パラリンピックに向けたプロモーション戦略や、新たな富裕層市場として注目されている中東市場に関する講演もあった。

訪日客の地方分散に欠かせない東アジア市場

JNTOはここ数年、欧米豪市場を重点市場と捉え、特に訪日無関心層に対して興味関心を促す「Enjoy my Japan」などのグローバルキャンペーンを積極的に展開してきた。一方で、訪日市場の7割を占め、リピーターが多数訪れる東アジア市場も、訪日客の地方分散には欠かせない存在となっている。

JNTO海外プロモーション部長の藤田礼子氏は、こういった現状に触れ、東アジア市場に向けては、日本の地方都市を中心に積極的にプロモーションしていくと話した。

特に、中国市場については、上海、北京といった沿岸部だけでなく、中国内陸部からの新規需要開拓や、LCCを中心とした地方路線の充実が今後重要となると強調した。また、航空路線の誘致に関しては、受入空港側のグランドハンドリング(航空機の出発・到着に伴う地上作業)対応ができないことが理由で、就航を断念したという事例にも触れ、グランドハンドリング問題やVIP専用の待合室設置など、空港における環境整備にもしっかりと取り組んでもらいたいと言及した。

訪日客だけでなく日本人にもメリットのある受入環境整備を強化

また、観光庁としての最近のプロモーションなどの観光施策について、国際観光課長の伊地知英己氏が講演。

2018年は、相次ぐ災害がインバウンドにことごとく影響を与え、伸び率は低かったものの訪日客数3,119万人と、3,000万人を突破した。一方で、2020年に4,000万人という目標到達には、今年、来年と13%以上の伸び率を維持しなければならない。これを達成するためには、インフラなど受け入れ環境の整備を通じて日本を魅力的な観光地とし、新しい顧客の獲得とリピーターの確保の両面で取り組む必要があると話した。

今後の観光施策に関しては、ビッグデータを活用したプロモーション施策が欠かせず、これらに継続的に取り組む考えを示したうえで、決済環境やWi-Fi整備、トイレ洋式化など、インバウンドに関わらず日本人にもメリットのある受け入れ環境整備や、観光資源の多言語表記にも取り組むと説明。

特に、町全体で受入環境を整備する場合については、従来よりも補助率の高い補助金を設定したことに触れ、このような制度も活用してもらいたいと講演をしめくくった。

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(やまとごころ編集部)

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