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訪日客との円滑なコミュニケーションに多言語音声翻訳システムが活躍、観光庁初となる全国規模の検証を実施

観光庁は、訪日外国人旅行者へのアンケートで旅行中に最も困ったことが「施設等のスタッフとのコミュニケーションがとれない」であったという結果から、VoiceTraなどの多言語音声翻訳システムの効果検証事業を初の全国規模で実施した。検証の結果、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発したこのシステムは、観光施設と訪日外国人旅行者の双方から幅広い場面で有効であるという声が寄せられた。よって今後、有効なツールとして補助制度を活用しながらシステムの導入を促進していく。

約500の観光関連施設と訪日客約240名が、相互における多言語コミュニケーションの際に利活用し、その体験から成立度や有効性についてのアンケートを実施した。施設からは、全体の約8割が「訪日外国人旅行者への対応がしやすくなった」との回答が得られ、満足度も9割となった。訪日外国人旅行者からも、約9割強から「コミュニケーションが成立する」「利用が拡大することで訪日時の満足度が向上する」との回答があった。

今回のアンケートに答えた訪日外国人旅行者の約6割が多言語音声翻訳システムの利用経験がなく、複数回の訪日経験がある人が8割以上だった。出身国の割合は台湾の約6割をはじめ東アジアが大半を占めている。そのため繁体字でのシステム利用が最も多く、次が英語だった。言語切り替えのスムーズさが効果的で他の無料翻訳システムと比べ、約70%の人が使いやすいと評価。総括的に、VoiceTraを使用することでコミュニケーションは成立すると考える外国人が95%に達し、利活用することで訪日時の満足度向上も期待できるという回答が9割を超えた。この結果から、観光施設においての積極的な導入が期待されるが、今後は、言語の音声認識と翻訳精度の向上が課題であることもわかった。

(やまとごころ編集部)

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