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中国人女性が化粧品に使う金額は日本人の2倍以上に、35歳未満の消費旺盛。美容の支出金額・ブランドイメージ調査結果を発表

2019.04.08

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市場調査と事業成長支援サービスを提供する(株)ヴァリューズは、日中女性の美容に関するインターネットリサーチを日中で実施し、支出金額と日本化粧品へのブランドイメージの差異の調査結果を発表した。調査対象は、越境ECの利用習慣や過去1年間に訪日経験のある中国人女性と、美容に興味がある日本人女性。

全年代における1カ月あたりの化粧品平均購入金額では、中国人女性の購入金額が日本人女性の2倍以上となった。中国では35歳未満の世代が一番お金を使い、その後金額が低下しているのに比べ、日本人女性は年齢の上昇とともに金額も上がっている。中国の35歳未満の世代は、一人っ子政策が始動した頃に生まれた世代で、国の経済成長とともに育った消費意欲の高い年代と言える。

サプリメントの分野では両者の購入金額の差がさらに広がり、日本の30~35歳未満では中国人女性の約8分の1という結果に。こちらも化粧品と同様に、中国では35歳未満で購入金額がピークに達するが、日本では年齢の上昇と比例して増えている。中国の30代のサプリメントへの意識はまだ低く、マーケティングの注力分野と言えそうだ。

日本の化粧品ブランドへ抱くイメージ調査では、中国人女性は独自性・効果の部分を評価しているのに対し、日本人女性は信頼性・親近感を抱く傾向がある。またSKⅡ、ポーラ、コスメデコルテに抱くイメージは中国人女性は革新的・先進的で、日本人女性が高級感という結果になった。これらのブランドは中国ではハイテクを意味する「黒科技(ブラックテクノロジー)」と呼ばれ、中でも「神仙水」として話題になったSKⅡは、公式サイトでもこの呼称を採用しており、現地女性の感覚を掴んだブランド戦略が有効であるといえそうだ。

(やまとごころ編集部)

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