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東北の宿泊施設インバウンド客受け入れ実態を調査、Wi-Fi環境の整備進むもキャッシュレス決済などが課題に

このほど、東北6県と新潟県の宿泊施設を対象とした2017年度のインバウンド客の受け入れ環境に関するアンケート結果が発表された。国土交通省東北運輸局と一般社団法人東北観光推進機構、株式会社日本政策投資銀行東北支店(DBJ)の3者が共同で実施した。

調査は2018年8~11月に7県のホテルや旅館など1505施設を対象に行われ、回答があった927施設のうち、従業員10人未満の宿泊施設を除いた、692施設についてまとめた。

それによると、692施設の2017年度のインバウンド延べ宿泊者数は73万9906人で、インバウンド客を受け入れた施設は81.6%にのぼった。インバウンド客を受け入れたことによる収益性への貢献度は受入比率5%以上の施設では「(大きく・ある程度)貢献した」と回答したのが7割を超え、受入比率が高いほど貢献度も高い傾向にあった。

月別のインバウンド宿泊客の数を見てみると、一番多かったのが10月で、次いで2月、8月の順だった。山形や新潟では2月に最も多いと回答した施設が多く、山形が繁忙期に青森が閑散期に当たるなど一部対極な月もみられ、東北内でも県ごとに差が生じていることが分かった。

インバウンド客からのクレームを含む要望については「ほとんどない・少ない」と回答したのが87.6%だった一方、実際にあった具体的な要望としては「通信環境」と「施設とその周辺の情報提供」が挙がった。Wi-Fi環境については客室内対応が73.3%、ロビーが85.3%と前回調査よりも大きく伸びており、通信環境を改善する取組は進行している。ただ、スマートフォン決済の対応率は8.1%に留まり、宿泊施設内の消費や購買意欲を喚起するためには決済の利便性を高める必要がある。今後注力する国・地域は団体・個人を問わず「台湾」との回答が最も多く、次いで「特に決めていない」「香港」「中国」と東アジアに人気が集中した。

外国語対応に関する質問では、最も対応が進んでいる「利用案内の多言語化」でも37.4%しかなく、「料理メニューの多言語化」は15.8%と少なかった。外国語対応済みと回答していても、ほとんどが英語のみであり、調査報告では今後注力する先として台湾を挙げるならば、中国語や繁体字についても検討していく必要があると指摘している。

(やまとごころ編集部)

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