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国立公園の2018年インバウンド客が694万人、最も多かった国立公園は?

2019.05.29

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環境省は5月24日、2018年の1年間に国立公園を訪れた訪日外国人客数が前年比15.7%増の約694万人にのぼると推計値を発表した。観光庁の「訪日外国人消費動向調査」及び日本政府観光局(JNTO)が公表する「訪日外国人旅行者数」のデータをもとに環境省が推計したもの。利用者が最も多かったのは富士箱根伊豆の299万人、2位が支笏洞爺の107万人、3位は阿蘇くじゅうで103万人だった。

現在、国立公園は全国に34カ所あり、環境省では国立公園の訪日外国人利用者数を2020年までに1000万人とする目標を掲げ、2016年から「国立公園満喫プロジェクト」を推進してきた。今回の前年比15.7%増は2016年の国立公園満喫プロジェクト開始以来最大の増加率であり、日本全体の訪日客の前年比8.7%を上回る伸び率となった。

さらに、国立公園満喫プロジェクトにおいて先行的・集中的に取組を行なう8公園(阿寒摩周、十和田八幡平、日光、伊勢志摩、大山隠岐、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、慶良間諸島)とそれに準じる3公園(支笏洞爺、富士箱根伊豆、中部山岳)においては実際に利用者アンケートを行なった。それによると、国立公園内での平均宿泊日数は1.9泊、周辺地域を含めると平均4.5泊だった。同一公園のリピート率は15.9%だった。滞在全体の満足度は、7段階で最も高い”大変満足”の割合が48.5%と約半数にのぼり、自然景観そのものに対する評価やスタッフ・地域住民のおもてなしを評価する声が挙げられた。一方、不満を感じた割合は3.6%で、アンケートではバスなどの公共交通機関の情報や外国語対応について改善を求める声があった。

(やまとごころ編集部)

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