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ラグビーW杯期間中の訪日は見込めるか 主要国からのフライト予約データ分析結果をADARAが発表

2019.08.01

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世界の旅行顧客データを基にしたデジタルマーケティングサービスを手掛けるADARAは、ラグビーワールドカップ2019日本大会に向け、大会開催期間中の主要参加国からの訪日旅客データを発表した。

9月20日から44日間にわたり、北海道から九州まで全国12都市で開催されるラグビーW杯日本大会で、観戦者は全国各地を訪れる。今回、世界各国のフライト予約データ、日本国内での宿泊や予約状況、エリート会員ステータスなどを基に、欧米豪など主要参加国10カ国*からのW杯開催期間中の訪日旅客のデータ分析を行った。結果からは、ラグビーW杯期間中、通常より多くの富裕層が平均より長く日本へ滞在することが見えてきた。

フライト検索は、OTAやメタサーチを活用

日本へのフライトデータ結果をみると、通常期の主要参加国の占める割合は全体の5~20%であるのに対し、W杯が開幕される9月後半には約50%まで跳ね上がった。通常期とは異なる人々が多く日本を訪れることが分かる。

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またフライト検索、予約の方法については、欧州からの旅行客はほかの地域に比べて比較サイトであるメタサーチやOTAの利用率が検索、予約共に高くなった。

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RWC観戦者は2週間以上日本に滞在、富裕層の割合も高い

さらに、主要参加国からの、W杯開催期間前後の国内滞在日数を見ると、約40%が2週間以上の滞在を予定しており、平均は約16.4日だった。

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観光庁が発表する訪日外国人消費動向調査によると訪日客の平均滞在日数は9.0日なので、平均より1週間以上長く滞在することがわかる。滞在期間を活用して、W杯だけでなく観光や体験ツアーなど各種着地型商品やサービスを楽しんでもらう良い機会ともいえそうだ。

さらに注目すべきはラグビーW杯期間中の訪日旅客の富裕層率だ。特に欧州からの訪日旅客は3分の1以上がビジネスクラス以上の前方シートを予約している。また、ラグビーW杯時期と通常期訪日旅客の富裕層率を比較すると、全ての地域において旅行富裕層率が高くなった。

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*主要10カ国:オーストラリア、ニュージーランド、英国、アイランド、イタリア、フランス、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイ、南アフリカ

**旅行富裕層は以下のいずれかに当てはまる旅行顧客と定義
 ①過去90日間以内にビジネスクラス以上の航空券を検索または予約
 ②4つ星以上のラグジュアリーな宿泊施設を検索または予約する傾向
 ③マイレージやホテルのクラブ会員で上位ステータス保持者

(やまとごころ編集部)

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