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訪日イスラム教徒増加を受け、ムスリム向けレストラン・礼拝堂併設の宿泊施設 千葉にオープン

2019.08.20

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訪日外国人の増加とともに東南アジア、特にマレーシアやインドネシアからのムスリム(イスラム教徒)訪日客が増加している。政府は受入環境の整備に取り組んでおり「訪日ムスリム旅行者対応のためのアクション・プラン」として具体的な施策を掲げている。中でも、訪日ムスリム客に快適な滞在を提供するための宿泊施設の課題として「食事環境の整備」と「礼拝環境の整備」が挙げられている。

千葉県木更津市に拠点を置くJY Global株式会社は、「ムスリムが食と礼拝の不安なく、安心して旅を楽しめる宿泊施設」として木更津市に「Jesly Villa Tokyo(ジェスリ ヴィラ トウキョウ)」、100%ハラールレストラン「Paprika(パプリカ)」を8月20日よりプレオープンする。宿泊者以外も無料で使用可の男女別プレイヤールーム(礼拝堂)を完備し、ムスリムの専属シェフが作る、アルコールと豚肉を完全排除した食事ができる。

プレイヤールームの設置施設は全国に増えているものの、広さが十分ではない、男女別にでない、などの不便点があった。また、ハラールレストランと謳っていても実際にはアルコールや豚肉が店内で提供されている、一部のメニューのみムスリム向けだった、などの問題点もあった。

 JY Globalはこの施設実現に向け、ムスリムである支配人がムスリム200人にヒアリング調査を実施し、空間作りを徹底。6カ国のスタッフ全員がムスリムコンシェルジュ、ムスリムが安心できる旅行ツア―企画やファミリーで泊まれる和室・洋室など、全てにおいてハラル対応された環境となる。木更津市、木更津市観光協会とも連携、国際交流を通じ地域社会の多様性も育めるよう、この取組を進めていく考えだ。

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(やまとごころ編集部)

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