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観光庁、2020年度予算でデジタルマーケティングやJNTOの戦略的プロモーションなど過去最高の770億円を要求

国土交通省は8月28日、2020年度の観光庁予算概算要求の概要を発表した。

一般会計の要求額は737億400万円(前年度比1.11倍)となり、それに東北復興枠の33億9500万円を加えると、総額では770億990万円になる。

予算項目の主な内容は、次の5つである。

1)国際観光旅客税を活用したより高次元な観光施策の展開(520億円)
2)戦略的な訪日プロモーションの実施と観光産業の基幹産業化(126億7400万円)
3)観光資源を活用した地域への誘客の促進(15億9000万円)
4)訪日外国人旅行者の受入環境の向上(60億2300万円)
5)観光統計の整備(7億円)

最も多くの予算をかける1)では、最先端技術を活用したスムーズな出入国審査の実現により、ストレスフリーで快適に旅行できる環境を整備する。また、ウェブサイトの閲覧履歴等から得られる情報を元に傾向や関心を分析するデジタルマーケティング技術を活用し、ターゲットに即した日本の観光情報を効果的に発信することで、プロモーションの高度化を図る。地域の観光推進の核となる観光地域づくり法人(DMO)の改革にも着手する。世界遺産や国宝、国立公園において多言語解説を整備し、地域固有の文化財や自然の理解を広め、滞在満足度向上につなげる。

2)に関しては、予算の9割以上を日本政府観光局(JNTO)の戦略的な訪日プロモーションに充てる。現在、地域ごとにバラバラな海外への情報発信やプロモーションをJNTOに一元化し、国・市場別戦略に基づく効果的なプロモーションを展開することで地方への誘客につなげる。MICE誘致についてもJNTOを中心に促進。人材面では観光産業を担う人材確保・育成事業を充実させるとともに、通訳ガイド制度の強化を図る。宿泊面では施設の生産性向上推進と健全な民泊サービスの普及を目指す。教育旅行を通じた青少年の国際交流の促進も挙げられている。

3)では、訪日外国人旅行者等の各地域への周遊を促進するため、調査・戦略策定及び、それに基づく滞在コンテンツの充実、広域周遊観光促進のための環境整備、情報発信・プロモーションといった、地域の関係者や日本政府観光局が広域的に連携して観光客の来訪・滞在促進を図る取組に対して総合的な支援を行う。

4)では、全国各地の観光地及び公共交通機関において訪日外国人旅行者がストレスフリーで快適に旅行できる環境を整備するため、地方自治体やDMO、旅館・ホテル、交通事業者その他の民間事業者等が行う、多言語での観光情報提供機能の強化、無料Wi-Fi サービスの提供拡大、キャッシュレス決済の普及、トイレの洋式化、バリアフリー化の推進等に関する取組を個別に支援。また、持続可能な観光の実現や災害等の非常時への対応能力の強化等に向けた、地域の先進的な取組をモデル事業として支援する。

5)では、地方への誘客や消費の拡大のため、訪日外国人の大幅な増加などにより変化の著しい旅行者の消費実態を的確に把握すると共に、都道府県レベルの入込客数・消費額を明らかにする地域観光統計を整備し、観光地域づくりを支援する。

(やまとごころ編集部)

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