インバウンドニュース

新型コロナウイルスへの対処法 業種別で異なる動き⁉ 2020年1-3月期の傾向を紹介

日々インバウンド関連のニュースをチェックしていると、その時々の傾向が見えてくる。2020年は年明けに、コロナの足音が聞こえたと思った途端、瞬く間に嵐が巻き起こり、あっという間に東京五輪は延期され、今、世界中の人々が移動を制限されている。激動の2020年四半期を終えて、観光関連事業者のコロナ後の動きを業種別に紹介する。

 

新しいアイディア商品が続々と生まれる宿泊施設

宿泊業からは、早くから新たなアイディア商品が生まれている。国内移動に対する警戒意識が薄かった頃、リモートワーク用の宿泊プランが登場した。

大人は集中して仕事ができ、子供は施設内でのびのびと遊べるという滞在プランも目立った。その後は、帰国が困難となった外国人や、海外からの帰国者への自主隔離、コロナ離婚を避けるための一時避難など、空いた客室を活用するアイディアが続々と発信されている。人が集まる施設への休業要請が出てからは、自治体と共にインターネットカフェで寝泊まりする難民の救済にも、宿泊施設が利用され始めるなど動きは活発だ。 

売上を伸ばすスーパー・ドラッグストア、苦戦を強いられる百貨店

小売業は、売上を伸ばしているところと減っているところの差が大きい業種だ。

マスクなどのコロナ特需で売上を伸ばすドラッグストアや生鮮食品を扱うスーパーマーケットなど、売上が上がっている店がある一方、中国人訪日旅行客の買い物需要の比重が高かった百貨店やショッピングモールなどは苦戦を強いられている。今後、巣ごもり消費をECでどう取り込んでいくかが焦点となりそうだ。 

地域との繋がりの深い飲食業は、協力や連携がいち早くスタート

飲食業は、顧客や地域との繋がりが強いという特徴から、連携と協力の動きが速やかだった。常連のお客さんが応援したいお店のチケットを買って「未来のお客さん」になるシステムがいち早く浸透していたのも飲食業だ。テイクアウトやデリバリーのお店マップが続々と登場し、安全対策状況を「見える化」するシステムの導入など、足元から着実なアイディアが湧いてきた印象もある。

官民一体でナイトタイムエコノミーに力を入れていたタイミングでの夜の街の活動自粛要請は非常に残念だが、周囲との良好なコミュニケーションは、今後も強みとなるだろう。 

他業種とのコラボなど可能性を秘めた交通業

交通業界は、倒産や解雇などの辛いニュースが目立ち、新しい動きが遅かった印象だが、使われていない貸切バスを利用して無料通勤バスを運行した企業もあった。最近では、必要な人に中古車両を無償提供するサービスや、飲食業界と組んでタクシーでデリバリーをする新コラボ事業も登場し、これからのアイディアには注目したい。

旅行会社によるオンラインを活用した企画に期待

旅行会社は、大部分が休業を余儀なくされているが、旅行業界全体として、バーチャルツアーやライブ配信など、家に居ながらにして旅気分を味わえる企画が続々登場している。旅を発信し続けることで、収束後の需要に繋がるだろう。

淡々と事業を進める自治体、臨時職員採用の動きも

自治体から出てくる、観光客数や損失額といった数字は、軒並み厳しいものであるが、もともと予定していた観光客誘致の企画などは、将来を見つめて淡々と進められている。また、コロナショックを受けての雇用救済措置として臨時職員採用を表明している自治体もある。

海外から見た日本の印象は、コロナへの対処に左右される⁉

英語の旅行メディアは、旅行需要が冷え込まないよう、変わらず世界の文化や魅力を発信し続けている。家に居る時間が増えた分、今までと違った情報に触れる機会も多くなり、かつて選択肢になかった旅行先が突如選ばれることもありそうだ。今回のコロナ騒動では欧米でも台湾への評価が上がっており、これを機に行ってみたいと思う人が増えるのではないだろうか。日本も、今後の新型コロナウイルスへの対処の仕方次第で、外国人が訪れたいと思われる場所になるかどうかを左右するかもしれない。

(やまとごころ編集部 ニュース担当 清水陽子)

 

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