インバウンドニュース
観光庁、観光需要回復のための政策プランを決定。感染拡大を防止しつつインバウンド回復に向けた取り組み推進
2020.12.11
観光庁は12月3日に開催された観光戦略実行推進会議で、「感染拡大防止と観光需要回復のための政策プラン」を決定した。「Go To トラベル事業の延長」や「インバウンドの段階的復活」を含む、5つの柱が掲げられた。
1つ目は「感染拡大防止策の徹底とGo To トラベル事業の延長等」で、 事業者と旅行者双方の感染拡大防止策を徹底した上で、Go To トラベル事業を延長する。また、企業と地域の持続的な関係性を構築しワーケーションの普及なども引き続き推進していく。
2つ目は、観光施設全体が再生できるような施設改修に対する補助制度の創設や、宿泊事業者間等の連携や協業の支援を通じた宿の収益性改善など、国の支援を通じた「ホテル、旅館、観光街等の再生」にも取り組む。
3つ目に掲げた「国内外の観光客を惹きつける滞在コンテンツ造成」では、アドベンチャーツーリズム等の高付加価値コンテンツの造成や、城や社寺、グランピング等の個性ある宿泊施設の整備など、上質なサービスを求める観光客誘致のための環境整備を行うほか、デジタル技術を活用したコンテンツ磨き上げにも取り組む。
4つ目は、「観光地等の受入環境整備」では、無料Wi-Fiや多言語対応などのインバウンド受入環境整備に加え、ハード・ソフト両面からのバリアフリーの促進や、最先端技術を活用したストレスフリーな旅行の実現を推進する。
最後に掲げられたのは「国内外の感染状況等を見極めた上でのインバウンドの段階的復活」だ。国内外の感染状況等を見極めつつ、感染状況が落ち着いている国や地域から、ビジネストラックに準じた防疫措置を徹底の上、小規模分散型パッケージツアーから試行的に実施するとした。
同時に、日本の観光資源を含む多様な魅力や安全・安心への取組に関する情報等の発信を通じた訪日プロモーションも行われる。また、2021年開催の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、感染拡大防止と両立させるながら観光目的の国際的な人の往来の段階的回復を図ると共に、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型MICEの件数が増加すると睨み、MICE 関連施設における感染症対策に関する国際的認証の取得も支援する。
観光には全国で約900万人が従事しており雇用の維持と事業の継続が極めて重要だとの認識が示されており、 感染拡大防止を徹底しつつ、政府一丸となって観光の復活を目指すとしている。
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