インバウンドニュース
GoToキャンペーン利用調査 2020年の旅行回数最多は6回以上、2021年の旅行選択は“密”回避
2021.01.25
オンライン旅行メディア「トラベルズー」はこのほど、旅行好きを中心とした日本国内会員を対象に、「Go To Travelキャンペーン」に関する意識調査を実施した。2020年における同キャンペーンの利用実態や2021年に同キャンペーンを使って旅行する場合の旅行選択基準などを尋ねたもの。
2020年は、5月に全国を対象とする緊急事態宣言が解除され、7月には国内観光需要喚起を目的とするGo To Travelキャンペーンが開始。最大半額相当の補助が適用されたこともあり、旅行者の動向に注目が集まった。通常年に平均5回は旅行をする会員が、どのような旅をしていたのか。日本国内に住む会員17万7760人を対象に、2021年1月7日から11日の間、調査を実施した。
旅行好きの2020年の動向は二極化
まず、2020年1~12月の期間中の国内旅行回数では、「6回以上」が21.2%と最多に。会員は旅行好きが集まっており、2020年も旅行へ出かけた様子が分かる結果だった。一方で、16.4%は「0回」と答えており、旅行を自粛した会員もいることが分かる。
1回以上旅行をしたと回答したメンバーに対し、Go To Travelキャンペーン(7月22日から12月27日まで)を利用して旅行したかを尋ねた所、88.8%が「はい」と回答。2020年に国内旅行をした会員の7割は同キャンペーンを2回以上利用しており、中には「6回以上」利用した会員も11.6%にのぼる。
車やレンタカーなど密を避け、少人数での旅行が主流に
「Go To Travelキャンペーン」を利用した国内旅行の目的地としては、割合の高い方から沖縄県(17.2%)、京都府(17.0%)、北海道(15.7%)、静岡県(15.7%)という結果で、旅行商品としては、「ホテル・旅館などへの宿泊」とする回答が84.6%と最多だった。利用した交通手段の首位が「自家用車・レンタカー(68.0%)」だったことから、宿泊は個人で手配し、目的地まで車などプライベートな移動手段を選択する人が多かったと思われる。
さらに、現地での飲食やレジャー等にかかる諸経費を除いた「Go To Travelキャンペーン」を適用した旅行の支払実額(1旅行1人あたり)について聞くと、「10,000~15,000円(32.7%)」が最も多く、次いで「15,001~20,000円」が30.9%、「20,001~30,000円」が30.5%だった。
旅行の同行者としては「夫婦・恋人」が48.4%、「家族」が43.7%と比較的近い関係の同行者との旅行が多かったが、「一人旅」を回答したメンバーも18.8%いた。「一人旅」に対する要望やニーズがあり、感染症拡大防止の観点から一人で旅をしたいという声があった。
密を避ける旅行がトレンド、コロナ前に立てた旅行計画の実施にも期待
調査では、2021年にも「Go To Travelキャンペーン」が行われることになった際の利用意向についても尋ねた。
1月7日、東京・埼玉・千葉・神奈川に緊急事態宣言が発令され、現在、11都府県まで増えているが、これに伴い、2021年のGo To Travelキャンペーンも2月7日まで一時停止となっている。
2021年にGo To Travelキャンペーンを利用して旅行する際の選択基準を聞くと、首位は「混雑している時期や旅先を避けて旅行を計画したい」で50%を上回り、昨年の調査よりも2.5ポイント上回った。2位・3位は、「コロナ流行以前から計画していた旅先に行きたい」「最大半額相当補助されるのでいつもより豪華な旅をしたい」が続く結果となった。
2020年に続き“三密回避”の動きは顕在で、積極的に旅行をしながら感染拡大防止にも配慮しようとする姿勢が見られることから、旅行先の混雑状況を予測する、またはリアルタイムで可視化するサービスの普及が待たれる。
また、旅行を目的とする渡航が正常化した場合を想定し、海外も選択肢に含め、2021年の旅行先として検討している場所を聞くと、首位は「沖縄」で36.5%、次いで「海外」が34.8%となり、海外との回答の中で希望する国・地域に関しては、ハワイやアジアが人気だった。
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