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2020年の訪日クルーズ旅客数 前年比 94.1%減の12万6000人、国際クルーズ3月以降寄港ゼロ

2021.02.08

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国土交通省の発表によると、2020年の訪日クルーズ旅客数は12万6000人で、前年比では94.1%減、日本の港湾へのクルーズ船の総寄港回数は、外国船社66回、日本船社287回の全353回で、前年比では87.7%減だった。

港湾別の寄港数は、小型豪華客船「ガンツウ」の母港である広島県尾道市のベラビスタマリーナが 53回(前年第9位: 100回)で第1位となった。第2位は横浜港で47回(前年第3位:188回)、第3位は神戸港で30回(前年第7位:131回)だった。

2020年の訪日クルーズ旅客数と総寄港回数が大幅に減少したのは、新型コロナウイルス感染症の流行と拡大によりクルーズ船の運航が休止されたことによるもので、国際クルーズについては、日本船社、外国船社共に運航休止が続いており、2020年3月以降日本の港湾への寄港はない。

国内クルーズについては、国土交通省が昨年9月に「クルーズの安全・安心の確保に係る検討・中間とりまとめ」を公表し、同時に関係業界団体からガイドラインが公表された。それらに基づき船内や旅客ターミナル等での感染予防対策を徹底し、寄港地の都道府県等の衛生主管部局を含む協議会などの合意を得て、クルーズ船の受入れが行われている。

国際クルーズについては、外務省の2021年度の予算案に、クルーズ船対応を含む国際ルール策定のための調査研究関連費用として3000万円が盛り込まれた。昨年2月に、集団感染が確認され横浜港に停泊したダイヤモンド・プリンセス号が、アメリカの船会社が運行するイギリス船籍だったため、その扱いをめぐって各国の責任の所在が問題となったことを踏まえての対応だ。

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