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コロナ禍でもニーズが高まる屋外レジャー需要、キャンプ場予約件数は秋冬も人気継続で予約件数2倍に

2021.03.17

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新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、風通しがよい環境下でのレジャー活動に注目が集まるなか、昨今のキャンピングブームと相まって、キャンプ場のニーズが秋冬にかけても好調なことが分かった。

キャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」を運営する株式会社スペースキーが自社サイトからデータを回収・解析し、この冬(2020年12月〜21年2月)における動向をまとめた。それによると、2020年12月28日からのGo To トラベルキャンペーンの停止や、今年1月からの緊急事態宣言の影響はあったものの、平均予約件数に前年以上の伸びが見られたという。

一施設あたりの予約件数について2020年3月からの1年を前年同月比で振り返ってみると、4月・5月を除く全月で前年より増加している。通常は需要が落ち着く秋口の10月から12月にかけても右肩上がりに伸び、12月には213.2%の伸びがあった。今年1月は緊急事態宣言の影響でキャンセルが続き182.3%になったが、2月以降は天候にも恵まれ再び225.4%と大きく伸びた。

プラン別でみても、敷地内にテントを張る場所を貸し出すテントサイトの予約件数が、風通しのよいスタイルとして伸びている。

テントサイト以外にはキャビンやロッジ、バンガローなどの利用を指す「箱モノ」と、グランピング施設があるが、「箱モノ」は11月に前年同月比で227.1%、グランピングは12月に同230.2%といづれも順調だったが、昨年の12月末以降、トラベルキャンペーンの停止から、この「箱モノ」とグランピングの予約数は下がった。しかし、テントサイトには影響はみられず、2020年12月、2021年1月、2月の各月で298.4%〜322.8%と前年の約3倍を記録し、今年2月には350%の予約数を記録した。

「なっぷ」サイト利用会員の新規登録数も増加し、2020年9月〜12月は各月で前年比200%を超えた。Go To トラベルキャンペーン停止や緊急事態宣言による影響が見られた1月以降でも、160%を越えている。夏に家族で楽しむ屋外レジャーだったキャンプだが、高機能アイテムやギア装備が充実してきたこと、厳しい冬でもキャンプを楽しむソロや大人グループが増えたこと、それを見込み冬季営業する施設も多くなっていることなどにより、需要の変化がみられる。

キャンプ場も、居住地による受け入れ制限や人数制限など、施設に応じて新型コロナ感染症予防対策を講じている。これからの本格的なキャンプシーズンの到来から更なる活況が予想されるが、緊急事態宣言の解除・延長など、感染の状況にも大きく左右されるだろうとしている。

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