インバウンドニュース

日中の観光担当大臣がオンライン会談、バーチャル観光体験配信やJNTO新事務所の新規開設に向け協力で一致

2021.05.19

印刷用ページを表示する


5月17日、赤羽国土交通大臣と胡中国文化旅游部長との間でオンライン会談を行い、日中両国の観光分野等における課題等について意見交換を行った。コロナ禍により、日中韓観光大臣会合等の会議が開催できていない状況を踏まえ行われたもの。

会談では主に、「コロナ禍における観光振興に係る取組」「日中韓観光大臣会合、今後の国際観光の見通し」「JNTO海外事務所に係る支援要請」の3点について話し合われた。

1.コロナ禍における観光振興にかかる取り組み

国際観光が両国の経済成長のみならず相互理解の促進等の観点からも不可欠であり、コロナ禍により大きく影響を受けている日中間の人的交流の回復に向け、感染症の克服に向けて全力を尽くすこと、また、この会談を第一歩とし、観光復活のための課題の解決に両国で取り組み、今後も観光大臣間での対話を継続していくことで意見が一致した。特に、デジタル技術を活用した観光振興を進めることの重要性について両国で意見が一致。取り組みの一つとして、将来の人的交流を深化させるものとして、デジタル技術等を活用し、両国の各地域の観光情報等を紹介する「バーチャル観光体験」の配信を実施することを提案。胡部長から、これに賛同し積極的に協力していくとの発言があった。

2.日中韓観光大臣会合、今後の国際観光の見通し

日中韓3カ国の観光協力のため、今年日本において開催予定の日中韓観光大臣会合への胡部長の参加を要請。胡部長からも、本会合は重要なプラットフォームであり、非常に期待しているとの発言が聞かれた。引き続き、日中韓3カ国の観光交流の拡大、深化、そして友好関係の発展に向け、緊密に連携していくことで合意した。

今後の国際観光の見通しとして、日中間の観光交流の再開にあたっては、航空便の早期回復が重要であること、ポストコロナ時代には一層活発な双方向での人的交流の促進を目指すことで意見が一致した。さらに、オリンピック・パラリンリック東京大会と北京冬季大会について、両国ともに積極的に協力していく旨で一致した。

3.JNTO海外事務所に係る支援要請

最後に、日本の観光資源の魅力を発信し、日中相互の交流を拡大していくため、近年の経済成長が著しい中国内陸部の四川省成都市に日本政府観光局(JNTO)の新事務所を開設する意向を伝達し、胡部長より、これを支持し協力する旨の発言があった。

関連インバウンドニュース