インバウンドニュース
住民13人の限界集落「奥播磨かかしの里」将来のインバウンド誘致見据え、米国でかかしオーナーを募集
2021.10.14
日本旅行グループのNTAアメリカ(Nippon Travel Agency America, Inc.)では、将来的な地域へのインバウンド誘客を見据え、かかしで有名な兵庫県・奥播磨かかしの里を支援する「海外からのかかしサポートプロジェクト」を開始した。
奥播磨かかしの里こと兵庫県姫路市安富町関地区は住民13名の過疎集落で、かかし作りは里出身の人形作家岡上正人氏が、寂しくなる故郷をなんとかしたいと、2011年から始めたものだ。今では「懐かしいふるさとの原風景に出会える村」として、まるで村人と共に生活をしているかのような約130体のかかし達を目当てに、県内外から多くの観光客が訪れる。
今回のプロジェクトは、新しいかかしの制作や既存のかかしの共同オーナーになる等、外国からかかしのサポーターを募るもので、アメリカ国内で始まった。
このプロジェクトを通じて、アメリカ在住者に「自分が支援したかかしが、日本のふるさとで生活している」というユニークさから日本文化への興味関心を高め、訪日意欲を促し、インバウンド市場における新しい顧客開拓につなげる狙いがある。さらに、奥播磨かかしの里が「かかしの聖地」として認知され、地域に愛着を抱いてもらい、訪日旅行時の旅行先として選択してもらえる機会の向上と、かかしの里の活性化につなげたいとしている。
サポートの方法は2種類で、新しくかかしを制作し、そのかかしの単独サポーターになるUS $380のものと、既に集落に飾られているかかしの中から、お気に入りを選んで共同サポーターになるUS $120のものがある。新しいかかしを制作する場合には、「村で働く女性」や「元気な男の子」など、村に調和する範囲で希望に沿ったオリジナルのかかしを作ってくれる。
サポートするかかしには、購入者の氏名プレートが付き、約3年間飾られる。
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