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観光庁 富裕層の訪日促進に向けリカレント教育強化、スイスのホスピタリティプログラム実施する大学を支援

2021.10.22

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観光庁では、令和3年度「上質なサービスに関するリカレント教育における業務」を企画、実施する大学等の募集を開始した。

日本の観光産業は、国内総人口の減少・少子高齢化、世界規模での産業構造の転換、国内観光需要の成熟、訪日外国人観光客の飛躍的な増加や ICTの発展など、大きな環境変化に晒されている。さらには新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大以降、水際対策や、緊急事態宣言発出の影響等による旅行控えの動きで、国内外の観光需要は大幅に減少している。この状況を観光先進国実現に向けた助走期間と捉え、観光庁では、観光産業をリードするトップレベルの経営人材や、観光の中核を担う人材、即戦力となる地域の実践的な観光人材等の育成・強化を図っている。

今回の事業では、観光の中核を担う人材育成の一環として、海外からの富裕旅行者の訪日促進を目指し、Luxury Brand Management講座など、上質なサービスに関する講座を4コマ×5日間程度の短期講座で導入し、大学等でのリカレント教育として実施する。海外では一般化しているものの、日本ではこれまであまり例のない講座を取り入れることで、その教育効果や、日本での導入にあたっての内容面や事業面における課題について検討していく。

具体的な内容としては、スイスのホスピタリティ教育機関である L’École hôtelière de Lausanne (EHL)が提供する教育プログラムを、観光産業に従事する社会人向けリカレント教育として実施運営し、教育効果の評価や課題の抽出等を行う。観光庁は、企画実施可能な大学等を、採択予定校数1校で募集し、その費用支援を行う。

開発する教育プログラムの内容は、EHLが提供する教育プログラムを基に、実施校において、日本の実情に応じた調整を加え、受講者の理解を促進するため具体的に工夫をして提供することとされ、予定されている講座の概要には、「What is Luxury?(ラグジュアリーとは何か)」や「 New trends in Luxury Industry(高級産業の新しいトレンド)」 などが挙げられている。

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