インバウンドニュース

2022年の旅行トレンド ブッキングドットコムが予測、セルフケアや「仕事ゼロ」旅などが注目

2021.11.10

印刷用ページを表示する


世界最大級の宿泊予約サイトBooking.comの日本法人ブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社が、2022年の旅行者の7つのトレンド予測を発表した。31の国と地域から2万4000人を超える旅行者を対象とした「2022年の旅行に関する調査」の結果と過去のデータを元にしている。本調査では、「来年は、今まで行けなかった旅行の埋め合わせをしたい」と回答した世界の旅行者が、昨年の同時期と比較して52%増加したことから、2022年は世界中で多くの人が旅を楽しむ年になると予想する。

1.セルフケアとしての旅行

日本の旅行者の74%が「旅はどんな休息やリラクゼーションよりも幸福に繋がる」と答えた事から、2022年は旅行が、より大きなセルフケアになると予想。「旅に出かけられなくなるまで、旅がいかに自分の幸せにとって重要であるかに気付かなかった」と回答した日本の旅行者は半数以上にも上り、また83%は「旅の計画が立ててあると、自身の幸福に良い影響をもたらす」と回答し、2022年は普段の生活とは異なる体験をする旅へ期待を寄せる旅行者が多いと考えられる。

2.旅先では「仕事ゼロ」であることがポイントに

新型コロナウイルス感染症の影響で、リモートワークという新しい働き方が普及した反面、2021年には自宅での仕事とプライベートの時間の境界線が明確でないことが問題視されるようになった。仕事とプライベートの時間について、日本の旅行者の70%が「2022年には休暇の時間は一切仕事をしない時間にしたい」と回答したことから、2022年は健全なワークライフバランスを実現するため、休暇の過ごし方を見直す人が増えると思われる。

3.初めての旅に行くような感覚を楽しむ傾向に

日本の旅行者の4人に1人(24%)は、「旅に行く前のワクワク感が特に楽しみである」と回答しており、新型コロナウイルス感染症の影響で、移動範囲が制限されていたことにより、旅に行くという久しぶりの体験を満喫し、旅のすべての瞬間を味わうことが2022年の旅行の特徴になりそうだ。人々は旅路を急ぐのではなく、高速のサービスエリアに寄り道してみたり、行き先を決めず街を散策し気になるお店に入ってみたりと、旅のすべての瞬間を楽しむようになることが予想される。

4.旅先でのコミュニティへの配慮

日本の旅行者の46%が「旅行者の行動が旅先の現地のコミュニティにとって有益であることが重要だ」と回答したことから、旅先やそこで暮らす人々に対して、良い影響をもたらすように努めたいという旅行者が増加していることが伺える。

5.旅先での新しい出会いへの期待の高まり

日本の旅行者の66%は「旅先で出会った人との交流が楽しみである」と回答し、日本の旅行者の33%が「新しい人と出会えるようにナイトライフを楽しむことができる場所が近い宿泊施設に滞在したい」と回答。2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの人がどこに行くわけでもなく家族や同居人と長い時間を過ごしていたが、それとは反対に、2022年には旅にでかけ見知らぬ場所で新たな人と出会う機会が増えると予想している。

6.計画なしに旅先での滞在を楽しむ傾向に

日本の旅行者の73%は「やることをたくさん詰め込み、綿密に計画した旅よりも、そのときの流れで旅を楽しみたい」と回答していることから、2022年には、旅行者は何事も「やってみよう!」と楽しむ旅になると予想されている。また、2022年は旅の予算に余裕のある旅行者が多いことが判明。日本旅行者の73%が「予算が許せばどのような旅であっても行きたい」と回答、51%は、「新型コロナウイルス感染症が蔓延する中、海外旅行や、期間の長い旅に行かなかったことでお金を節約している」と回答している。

7.旅行業界におけるテクノロジーの利用増加

日本の旅行者の63%は「テクノロジーは旅にまつわる心配の緩和に役立つ」と回答し、また67%が「安全に旅行ができる国を数ヶ月前から予測できる革新的なサービスに関心がある」と回答。一方で、ニューノーマルな時代の旅を楽しむためにはテクノロジーだけでなく、無料での予約のキャンセルや予約変更などが旅行者にとって重要な条件であるようだ。

関連インバウンドニュース