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vol.8:インバウンド担当者として、普段から心がけておきたい2つのこと

2018.05.31

これまで、全7回にわたって1、インバウンドマーケット全体を掴む 2、自社と自社を取り巻く環境の現状把握 の2つの視点から、新任のインバウント担当者が押さえておきたいポイントを紹介しました。
ただ、インバウンドは業界も分野も幅広く、出来ることは多岐に渡るので、ぜひここでお伝えした内容だけでなく、日々情報更新を心がけてみてください。

最後に、インバウンド担当者が業務内外に拘わらず、日ごろ意識しておくとよいのではと思うアドバイスをいくつかお伝えして、このコーナーを終わりにしたいと思います。

 

まずは、自分自身が海外旅行に出かけてみる

まず、訪日客の気持ちを理解するために最も効果的な方法は、自分自身が「外国人観光客」になってみることです。

海外旅行することが決まったとき、旅行先を決めるにあたってどのような情報収集をするのか、その地に「行きたい」と思わせるきっかけは何か、などを考えるきっかけにもなるでしょう。そして、実際に現地を訪れた時に不便に感じたことについて、どのようなサポートが必要なのかを考察したり、便利なツールや先進的な取組みを経験することで、自社の施策に落とし込むことができます。さらに、帰国後に「また訪れたい」「周りの人におススメしたい」と思わせる要素は何なのかを感じ取ることもできるでしょう。インバウンド誘致に向けた戦略を立てる上で、実体験をもとに考察を重ねることで、より効果的な戦略やアイデアが浮かびます。

また、せっかく海外に行くのであれば、旅行欲の強い人を観察できる場所や、旅行のマーケットを知ることができる場所へ行くのもよいでしょう。例えば以下の3つを参考にしてみてください。

 

1.海外現地で開催される旅行博へ足を運んでみる

もしタイミングが合えば一般消費者向けの即売会がある旅行博へ足を運んでみることをおすすめします。有名なのはタイや台湾での旅行博ですが、そこでは一般消費者向けのツアー商品を販売しています。旅行博に来る現地の人々も情報収集だけではなく、ツアー商品を買う目的で来る人も多いのです。こうした動向を目の当たりにすることで、今人気の旅行先や旅行プランを把握することができます。

2.旅行先で書店の旅行ガイドブックコーナーを訪れてみる

現地の書店で旅行ガイドブックコーナーを訪れてみるのも効果的です。現地では今どこの国が人気で注目を集めているのか、書店のディスプレイや品揃え、ガイドブックや雑誌の内容で読み取ることができます。訪日旅行に対するイメージや人気スポット、それらがどう紹介されているのかを実際に見てみましょう。

3.現地の旅行代理店に行ってみる

現地の旅行代理店に足を運んでみるのもいいでしょう。現地の旅行代理店ではどの国へのどんなツアー商品が人気を集めているのか、また訪日旅行では今どの地域が注目されているのかを知ることができます。

 

最近では、東アジアや東南アジアへのLCCも充実していますので、まずは安く行ける近隣諸国から試してみてはいかがでしょうか?例えば、韓国へは、沖縄よりも近いので、安くて気軽に訪れることができます!

 

日本で、困っている訪日外国人に話しかけてみる&おせっかいをしてみる

JNTOの発表によると、2017年の訪日外国人客数は2869万人と過去最高を記録しました。これほどの人数が日本を訪れているということは、あなたの町にも多かれ少なかれ、外国人が訪れているはずです。もし町で立ち止まって地図を見ている外国人や、駅で困っていそうな外国人を見かけたら、思い切って話しかけてみてください。

英語に自信がない方は「May I help you?(何かお困りでしょうか?)」ではなくて「What are you looking for?(何をお探しですか?)」と声をかけてみるのをおすすめします。「May I help you?」に比べて、質問への回答が具体的になるため、コミュニケーションが取りやすくなるからです。

そしてさらにチャンスがあれば、声をかけた外国人に、出身国や日本を訪れた理由、日本での訪問地や訪問予定地、思い出に残った経験や困った経験などを聞いてみてください。訪日外国人の生の声を聞くことで、思いもよらない新しい気づきが得られるかもしれません。

 

4月から8回にわたりインバウンド新任担当者向けコラム「インバウンドビジネススタートアップ講座」お届けしましたが、いかがでしたでしょうか。

このコラムが、皆さまのインバウンド戦略立案と実行の一助となればと思っています。


 

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