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日本初となる訪日外国人向け体験型プログラム、東京国立近代美術館でスタート。美術作品を通じた異文化交流を目指す

2019.03.18

東京都千代田区の東京国立近代美術館は、国内初の英語による鑑賞・異文化交流の体験型プログラム「Let’s Talk Art」を3月22日より開始する。毎回、所蔵する作品から3点を選び、ファシリテーター(進行役)が作品の内容から発展した対話を参加者と行い、訪日客に新しい日本の魅力を伝えるというもの。同時に訪日客の多様な国籍からくる文化や価値観の相違を尊重する場を作るという目的がある。

東京国立近代美術館は、明治から現代までの日本美術中心のコレクション1万3000点以上の所蔵があり、案内役のガイドスタッフと参加者が対話しながら作品を掘り下げていく日本語による所蔵品ガイドが評判になっている。今回のプログラムは、このガイドツアーから発展して開発されたもの。

2017年から着手し、ファシリテーターの募集と研修を経て、千代田区内を中心とした海外留学生向けのトライアルを重ね準備を進めてきたが、参加者からは「作品に対する理解が深まるだけでなく、日本文化や歴史も分かる」「国籍の異なる参加者からの気づきや発見をもらった」などの感想が上がった。今回のプログラムの鑑賞対象「所蔵作品展「MOMATコレクション」は、100年を超える日本美術の歴史を振り返ることができる国内唯一の展示。桜の季節には「美術館の春まつり」と題し、桜の名画などが展示される予定だ。

増加する訪日外国人の旅行の目的が多様化し、「モノ」「コト」消費への観光ニーズが高まる中、参加体験型で日本の美術をより楽しんでもらう考え。

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(やまとごころ編集部)

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