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最大40万人のインバウンド客訪日に期待、ラグビーワールドカップ2019の基本情報を徹底解説。その経済効果は?!

2019.03.30

アジア初開催となるラグビーワールドカップ2019(以下、RWC2019)が、今年9月に日本で開幕する。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの前年ということもあり、両大会においてさまざまな側面での相乗効果が期待されるほか、RWC2019は全国12都市で44日間開催されるため、地方においても大きな経済効果が見込まれている。また、世界中から相当数のラグビーファンが訪日するRWC2019は、インバウンド市場にも大きなインパクトを与えることになるだろう。今回は、ラグビーワールドカップの基礎知識からRWC 2019の概要、そしてその経済効果について紹介する。

ラグビーワールドカップとは?

ラグビーワールドカップとは、4年に一度行われる15人制ラグビーの世界選手権大会で、夏季オリンピックとFIFAワールドカップに並ぶ世界三大スポーツイベントのひとつとして知られている。世界約100カ国から勝ち上がった20チームが参加し、予選リーグ(プール内総当たり戦)40試合と、決勝トーナメント8試合を勝ち抜いたチームが栄冠を手にする。第1回大会は1987年にニュージーランドとオーストラリアで共同開催され、その後4年ごとの開催を経て、第9回目となる今年のRWC2019は日本がアジア初となる開催地に選ばれた。

日本代表はこれまで第1回大会から8回大会まで全てに出場しているが、全大会において予選で敗退し、決勝トーナメントに進出したことはない。しかしながら、前回のイングランド大会では初戦で過去に2度の優勝経験を持つ南アフリカに勝利したことから「スポーツ史上最大の番狂わせ(ジャイアント・キリング)」と報じられたことは記憶に新しい。

 

RWC2019はアジア初となる日本で開催

RWC2019は、9月20日から11月2日までの44日間に渡って開催される。アジア初開催であると同時に、ラグビー伝統国以外での開催も初となる今大会は、日本全国12会場を舞台に繰り広げられる。RWC2019の12開催都市・会場は以下の通りで、開会式および開幕戦(日本vsロシア)は東京スタジアム、決勝戦および閉会式は横浜国際総合競技場でそれぞれ行われる。

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[RWC2019 開催都市・会場]
北海道札幌市:札幌ドーム
岩手県釜石市:釜石鵜住居復興スタジアム
埼玉県熊谷市:熊谷ラグビー場
東京都調布市:東京スタジアム(別称:味の素スタジアム)
神奈川県横浜市:横浜国際総合競技場(別称:ニッサンスタジアム)
静岡県袋井市:小笠山総合運動公園エコパスタジアム
愛知県豊田市:豊田スタジアム
大阪府東大阪市:東大阪市花園ラグビー場
兵庫県神戸市:神戸市御崎公園球技場
福岡県福岡市:東平尾公園博多の森球技場
大分県大分市:大分スポーツ公園総合競技場
熊本県熊本市:熊本県民総合運動公園陸上競技場
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RWC2019に出場するのは、20カ国・地域で、5カ国ごとにプールA〜Dまでの4組に分かれて総当たり戦を行い、各プールの上位2位の計8チームが決勝トーナメントに出場するため、プール戦40試合と決勝トーナメント8試合、合わせて48試合が開催されることになる。プール組み分け抽選会はこれまでイギリスとアイルランドで行われてきたが、今回の抽選会は2017年5月に京都で実施。世界各国から参加者、関係者、メディア等の約300名を招聘し、抽選会の開催前には、京都市内の観光ツアーやレセプションを通じて京都の魅力を発信したことでも話題を呼んだ。

[予選プールの組み分け]

[caption id="attachment_31184" align="alignnone" width="630"]rwc2019_2 出典:福岡県[/caption]

40万人もの外国人が大会目的で日本へ。RWC2019の経済効果は?

アジア初のRWCホスト国として期待される日本での経済波及効果は、どの程度見込まれているのだろうか。ラグビーワールドカップ2019組織委員会は、昨年3月に発表した「ラグビーワールドカップ2019 大会前経済効果分析レポート」で、次のように分析している。

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・大会開催における経済波及効果の総額は4,372億円
・国のGDPに対する増加額は2,166億円
・税収拡大効果は216億円
・全国の雇用創出効果は2万5,000人
・スタジアムで観戦するファンは最大180万人
・大会を目的にした訪日外国人客は最大40万人
・訪日外国人の旅費・宿泊費などによる直接的な経済効果は1,057億円
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2015年に開催された前回のイングランド大会では、総額で23億ポンド(当時のレートで約4,000億円)の経済効果を生み出したが、今回の大会はそれを上回る数字が予測されている。また、1987年に行われた第1回目の大会と前回大会の規模を比較すると、チケット販売数は60万枚から247万枚、テレビ視聴者数は2億3,000万人から40億人へと推移しており、大会を重ねるごとに規模が拡大していることがわかる。

[caption id="attachment_31185" align="alignnone" width="630"]rwc2019_3_1 出典:三菱総合研究所資料より当方にて加筆[/caption]

RWC2019では、2019年1月にセット券(※)約30万枚の抽選販売を行ったが、世界100カ国以上から約86万4,000枚の申し込みがあり、最高の抽選倍率は34倍となった。こうした話題からも、同大会への期待感や注目度の高さを伺うことができる。
(※)プール戦の複数試合がセットになったチケットで、会場ごとにセットになった「スタジアムパック」と、チームごとにセットになった「チームパック」がある。

 

RWC2019開催まであと約7カ月。インバウンド関係者は、多くの外国人観戦者が訪日するこのチャンスに向けて外国人の受け入れ環境を整え、観光情報を積極的に発信していくことで、今後の継続的な誘客にもつなげていきたいところだ。

次回は、2015年に開催されたイングランド大会の取り組みや、その経済効果について紹介する。

 

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