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【宿泊統計】2020年12月宿泊者数前年同月比30.5%減の3450万人泊、年間速報値は前年比半減

2021.03.01

観光庁が2月26日に発表した2020年12月の宿泊旅行統計調査結果(第2次速報値)によると、全体の延べ宿泊者数は2786万人泊で、前年同月比40.9%減だった。11月の前年同月比30.5%減と比較すると10.5ポイント減少幅が広がった。

内訳は日本人延べ宿泊者数が前年同月比27.9%減の2736万人泊で、ここ数カ月からの回復傾向から減少に転じた。一方、外国人延べ宿泊者数は前年同月比94.5%減の50万人泊で、同月で比較すると、調査開始以降過去最低となった2011年12月の139万人を下回った。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は1.8%だった。(下記グラフの2021年1月の数値は第1次速報値)

Go To トラベルキャンペーンが開始されて以来、宿泊者数全体は回復傾向にあったが、12月14日に同キャンペーンの停止が発表されると対象期間(12月28日〜3月7日)以前からキャンセルも出始め、12月は全国で再び減少に転じた。前年同月比を見ると、7月以来の下落幅となった。1月はさらに厳しい数字になりそうだ。(下記グラフの2021年1月の数値は第1次速報値)

Go To事業一時停止で回復傾向にブレーキ

都道府県別の外国人延べ宿泊者数は、東京都が11万7830人泊でトップ(前年同月比95.2%減)、ついで大阪府(10万2570人泊、同92.7%減)、千葉県(9万8420人泊、同73.6%減)、神奈川県(2万720人泊、同91.9%減)、沖縄県(1万9780人泊、同96.3%減)だった。外国人延べ宿泊者数はほとんどの都道府県で前年同月比90%台後半のマイナスとなり、1000人泊数に満たない県も多かった。

日本人を含む宿泊者全体では、東京都が281万180人泊で全国で最も多く、次いで千葉県、静岡県、神奈川県、大阪府と続く。上位都道府県のうち静岡県の減少率が全国平均より20ポイント近く少ない20%台なのが目立った。また、プレミアム宿泊券の利用もあり山口県の延べ宿泊者数は4カ月連続で唯一前年同月を上回った(28万4030人泊、3.0%増)。

年間速報値の延べ宿泊者数(全体)は3億480万人泊

なお、観光庁は同日、年間値(速報値)も発表。それによると、延べ宿泊者数(全体)は3億480万人泊(前年比48.9%減)だった。内訳は、日本人延べ宿泊者数が2億8677万人泊(前年比40.3減%)、外国人延べ宿泊者数は1803万人泊(前年比84.4%減)となった。延べ宿泊者全体に占める外国人宿泊者の割合は5.9%だった。

また、観光庁が2月12日に発表した国内の主要旅行業者48社の12月の旅行取扱額は、前年同月比64.6%減の1347億1319万円で、トラベル事業の一時停止等の影響もあり、前年同月比の回復基調は鈍化した。国内旅行は38.0%減の1281億4512万円で、海外旅行は96.7%減の52億4426万円、外国人旅行(日本の旅行会社によるインバウンド向け旅行取扱分)は91.7%減の13億2381万円だった。