インバウンド特集レポート

第77回 2018.02.23

全世界1.5万人へインタビュー「世界旅行意識調査」。行ってみたい旅行先第1位は日本!

印刷用ページを表示する


Visaは、2017年の旅行と観光に関する総合調査「世界旅行意識調査(Global Travel Intentions Study)」を発表した。同調査は2006年より継続的に行われており、今回はアジア太平洋、欧州、アフリカ・中東、北米・南米の地域別に、全27の国と地域で1万5500名に対してインタビュー形式で実施。調査結果から分かった世界中の旅行のマクロトレンドをわかりやすく解説する。

 

世界全体で旅行は短期化し、回数は増加傾向に

過去2年間の平均旅行回数を比較すると、2015年が2.2回だったのに対し、2017年は2.5回に増加。2年後には平均2.7回に増加すると予測されている。中でも旅行回数が多かったのは南北アメリカで、2017年には平均3.2回旅行している。一方、平均的な旅行期間は短期化傾向にある。2013年には平均10泊だったのに対し、2017年には8泊と、過去4年間で2泊減少している。なお、2017年に旅行期間が最も長かった地域はアフリカ・中東の10.6泊で、短かったのはアジア太平洋だった。アジア人の中でも、日本、タイ、ベトナム、インドネシアでは、それぞれ全体の約20%の人々が2泊もしくはそれ以下の短期旅行となっている。長期にわたって休暇を取る傾向にある国・地域では、サウジアラビアが14日でトップだった。

123_表

 

世界で最も人気の高い旅行先は!?

過去2年間で海外旅行をした人々の間で、最も人気が高かった旅行先は、前回調査(2015年)1位のアメリカを抜いて日本だった。次いで、米国、オーストラリア、香港、タイと続く。日本は2013年の調査からも右肩上がりに順位を上げている。また、今後2年間で人気のある旅行先でも日本が1位を獲得した。アジア太平洋地域の人々が、同地域内の旅行先で日本を選んだ割合が32%と最も高く、その影響も大きいとみられている。

456_表

 

旅行の動機は「ご褒美」「体験」目的、ニーズは地域によって大きく差異

旅行の動機で最も多かったのは、「家族や恋人と過ごすこと」「日常のストレスからの解放」「気分転換、リラックス」がトップ3となり、自分へのご褒美を目的として旅行した人が多い。次いで「異文化体験」「異国への訪問」といった体験を目的とした人も多く、全体の60%の旅行者が、ご褒美と体験の両方を組み合わせた目的が旅行の動機となっていることがわかった。

旅行者のニーズは地域によって大きく異なる。ヨーロッパの人々は「文化体験と気候の良さ」、南北アメリカの人々は「アクティビティとローカル体験」、アジア太平洋地域の人々は「可能な旅行期間とアクセスのしやすい旅行先」、アフリカ・中東の人々は「アクティビティと予算」となった。タイ人旅行者の13%が、旅行先を選ぶ際の理由に「農業体験」を挙げ、台湾人の31%が「安全性」を挙げていたという結果も興味深い。

 

旅行でのインターネット活用は、SNSによるシェアがより盛んに

旅行の計画を進めるにあたり、インターネットの情報を活用する人々は、2015年の78%に対し、2017年では83%と上昇した。逆に、インターネット以外の情報源(ガイドブックや知人、家族、旅行会社からの情報など)を活用する人々は、2015年が82%だったのに対し、2017年には47%と激減した。現地に着いてからも、オンライン環境を望む人は88%と高い。実際に現地でオンラインに繋いでいる人は85%で、「旅先での体験をSNSでシェアする」人は69%、「インスタントメッセージやEmailを送る」人は60%、「レビューを投稿する」人は41%となった。前回調査の2015年と比べると、メールでの個人的なコミュニケーションよりも、SNSのシェアを通して多くの人とコミュニケーションを取る人が増えているようだ。また、約半数となる44%もの人々がライドシェア・アプリを利用していることもわかった。

 

旅行時の支出額が最も多い国、地域は?

世界全体では、1回の旅行につき1793米ドルを支出している。また、次回の旅行では2443米ドルと、大幅に支出額が増加することが予想されている。特に大幅な支出額の増加が見込まれているのはアジア太平洋地域だった。サウジアラビア人は、前回の外国旅行と今後の外国旅行の両方において、最も支出額が多かった。

789_表

また、77%もの旅行者は、今でも買い物時には現金で支払うことを好んでおり、旅行先に持参する現金は778米ドルと多額だった。一方で、旅行者が旅行中に最も心配なこととして「現金の紛失や盗難」を挙げている。さらに、セキュリティーや手数料、レートへの不安から、旅行先でATMを利用して現金を引き出した人は10人中わずか1人強だった。

旅行者の間ではテクノロジーの活用が進む一方で、海外での決済においては依然としてアナログ傾向にあることが明らかになった。

 

調査対象市場(27市場)
●アジア太平洋
オーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム
●ヨーロッパ
フランス、ドイツ、イギリス、ロシア、ウクライナ
●中東
エジプト、クウェート、サウジアラビア、南アフリカ、UAE(5市場)
●北米/南米
アメリカ、ブラジル、カナダ、メキシコ(4市場)

 

最新のインバウンド特集レポート

バックナンバー

2018年

2017年

2016年

2015年

2014年