インバウンド特集レポート

第26回 2016.07.27

桜だけじゃない!日本は花の王国だ 花好きな東南アジアマーケットに訴求できるポイントはこれ!

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特集レポート

花畑をコースに加えたツアーが年々人気になっているという。オランダでは、チューリップの最盛期には世界中から観光客が押し寄せる。日本も桜のシーズンがその傾向だ。しかし、桜以外にも花畑を満喫できる場所が全国各地にいくつもある。そこへ外国人観光客が訪ねるようになり盛り上がっているという。

目次:
桜が日本のキラーコンテンツに成長!
口コミで人気観光地に急成長!
海外では花の特集が組まれる人気ぶり!
花のツアーは、課題がいくつもある!

 

桜が日本のキラーコンテンツに成長!

日本の3、4月は、桜のシーズンとして海外でも知られるようになり、年間を通して訪日外国人のピークとなる。
2016 年 4 月の訪日外客数は、前年同月比 18.0%増の 208 万 2 千人。3 月に続いて 2 カ月連続で 200 万人を超え、過去最高の記録となった。
ちなみに昨年の2015年の4月も月別で上位にランクされている。

この時期ならではの、新しいサービスも始まっている。
昭文社が運営する「DIG JAPAN!」では、コンテンツを提供している東京・京都・大阪エリアの2016年の桜満開時期の目前に、「桜コンテンツ」配信をスタートさせた。カテゴリー内の一覧からスポットを選ぶと、そのスポットで見ることができる桜の写真と、場所や開花状況のわかる各所の公式サイトURLを見ることができるのだ。また、地図上に表示したり、目的地の方向を指し示すこともでき、ワンストップで桜にたどりつける仕組みとなっている。

桜の時期が外国人観光客で盛り上がるのは歓迎だが、一方でホテルや飛行機の手配が厳しくなってきたと、ランドオペレーターの手配担当者から聞く。一極集中による弊害が出始めたのだ。

やはり、時期と場所を分散するのが、旅行会社の手配には好ましい。

JTBグループのインバウンドのFIT商品造成会社、株式会社JTB国内旅行企画の大岩直美さんは、JTBタイランドに以前駐在していた。日本への送客を担っていたのだ。

タイでは、「日本は桜」というイメージが定着した頃に、それ以外の商品開発に手を打ってきたそうだ。

桜以外の時期に行っても、いろいろな花が楽しめるツアーがあり、さらに地域が分散していることが重要だと言う。
結果として、多くの日本の魅力を知ってもえるチャンスになる。

例えば、桜の他に、富士山の芝桜、北海道のラベンダーもタイでは、認知度があがってきた。

さらに5月のキラーコンテンツになりうる花が課題となったそうだ。
そこで、現地のタイ人スタッフと、資料を収集して、魅力的な花の名所を絞っていった。

ポイントとしてわかったのが、タイまたはその近隣には見られない花が、人気になる。例えば、鎌倉のアジサイ寺は、それほどピーンとこなかった。理由としては、アジサイは、タイでも見ることができるからだ。ひまわりも、タイやマレーシアにもたくさんあり、菜の花畑は、中国大陸のほうがスケールが大きい。やはり桜のように日本に行かないと見ることができない花に注目が高まる。

いろいろと花畑の写真を探すなかで、北九州市にある河内農園の藤棚が選ばれた。
写真が素晴らしく、藤棚のトンネルが美しい。タイ人のスタッフも、ここを歩きたくなったという。

日本サイドに問い合わせたところ、北九州よりも東京からのアクセスが良く、ツアーを組みやすい栃木県の「あしかがフラワーパーク」にある藤棚もおすすめだという返事。
また天然記念物に指定されている樹齢150年の大藤棚の迫力も見事だという。

2012年に、この藤棚を取り入れたコースを告知するため、バンコクの新聞広告に出稿した。すると、わずか2日間で完売する人気商品となった。

翌年には、他の現地バンコクの旅行会社10数社から似たような商品が売り出されるほどのブームとなったのだ。大岩さんは、多くのタイ人に藤棚というコンテンツを知ってもらう機会になったことは収穫だったと当時を振り返る。桜以外にも目を向けてもらう仕掛けになったのだ。

(Part 2へ続く)

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